第104回 看護師国家試験 午後 問55 解説
📝 問題
脳血管造影を行う患者の看護について最も適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 穿刺した部位より末梢側の動脈の拍動を確認し、血流が保たれているかをみる。
脳血管造影は、大腿動脈などからカテーテルを入れ、造影剤で脳の血管を映す検査である。 動脈を直接刺すので、検査のあとに穿刺部より先の血流が悪くなることがある。血の塊や強すぎる圧迫で動脈が詰まると、その先へ血液が届かなくなる。 そこで足背動脈などの拍動を繰り返し触れて確かめ、あわせて皮膚の色・温かさ・しびれをみる。拍動が触れなければすぐに報告する。
他の3つは、準備のしかたや検査中の関わり方が違っている。
- 1
前日に側頭部の剃毛を行う。不正解
毛を処理するとしても穿刺する鼠径部で、側頭部ではない。いまは原則として除毛せず、必要なときだけ皮膚を傷つけない電気クリッパーで、前日ではなく直前に行う。
- 2
検査30分前まで食事摂取が可能である。不正解
造影剤で悪心・嘔吐が起こることがあり、急変時にも備えて検査前は数時間の絶食とする。
- 3
検査中は患者に話しかけない。不正解
逆。局所麻酔で意識があるまま行うので、声をかけて意識の状態や気分不快、しびれの有無を確かめ続ける。
- 4
穿刺部の末梢側の動脈の拍動を確認する。正解
血の塊や圧迫で動脈が詰まると、その先の血流が止まる。拍動・皮膚の色・温かさ・しびれをそろえて観察する。
📚 国試でよく狙われるところ
脳血管造影は、検査のあとの観察がそのまま出題される。「刺した先の血流」と「造影剤の害」の2つで整理しよう。
- 検査後は穿刺部を圧迫止血し、穿刺した側の下肢は伸ばしたまま安静にする
- 穿刺部の出血・血腫と、その先の拍動・色・温かさ・しびれを続けて観察する
- 造影剤は腎臓から出ていくので、水分をとって排泄をうながす。ヨードのアレルギーと喘息の既往は事前に確認する
- 意識の低下、麻痺、けいれんは脳梗塞を疑うサイン。すぐに報告する
参考: 標準的な成人看護学(脳血管造影の検査前後の看護)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について