第104回 看護師国家試験 午後 問54 解説
📝 問題
Raynaud〈レイノー〉現象のある患者への指導で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 洗顔や手洗いには温水を使い、手指を冷やさないようにする。
Raynaud(レイノー)現象は、寒さや精神的な緊張をきっかけに手指の細い動脈が発作的に縮み、指先が白から紫、赤へと色を変える状態である。全身性強皮症をはじめとする膠原病に伴って現れることが多い。 指導の柱は「冷やさない」こと。 洗顔や手洗いには温水を使い、外出時は手袋や厚手の靴下で末梢を温める。血管を縮める喫煙も避ける。
他の3つは、別の病気や別の目的の指導である。
膠原病とは
自分の体を守るしくみが自分の組織を攻撃してしまう病気の総称。関節・皮膚・血管に炎症が起こる。
- 1
頻繁に含嗽をする。不正解
含嗽(うがい)は口の中の乾燥や感染を防ぐための指導。指先の血流とは結びつかない。
- 2
日傘で紫外線を防止する。不正解
日傘で紫外線を防ぐのは、日光で症状が悪くなる全身性エリテマトーデスなどの指導。レイノー現象の引き金は日光ではなく寒さである。
- 3
洗顔のときは温水を使用する。正解
冷たい水は発作の引き金になる。洗顔・手洗い・食器洗いはぬるめの温水にし、水仕事のときは手袋を使う。
- 4
筋力を維持するトレーニングを行う。不正解
筋力トレーニングは発作を防ぐ手立てにならない。手足を冷やさず血流を保つことが先にくる。
📚 ここも一緒におさえておこう
レイノー現象は、それ自体より「何に伴って起こるか」で問われる。膠原病の最初の症状として出やすい点を押さえよう。
- 全身性強皮症では、レイノー現象が最初の症状として現れることが多い
- 全身性エリテマトーデスや混合性結合組織病などの膠原病でもみられる
- 振動する工具を長く使う仕事(振動障害)でも起こる
- 発作が起きたら、ぬるま湯につけたり衣類で覆ったりして温める。強くこすらない
参考: 標準的な成人看護学(膠原病・末梢循環障害の看護)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について