第107回 看護師国家試験 午前 問44 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

慢性疾患の患者に対する自己管理の支援で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 慢性疾患の自己管理支援では、患者自身が身体徴候を把握できるよう指導することが最も適切である。

慢性疾患のセルフマネジメント支援では、患者が自分の症状や身体徴候の変化に気づき、異常の早期発見や適切な対処につなげられるよう支援することが最も重要である。

失敗体験だけを強調する指導は自己効力感を損ない、広範囲な知識を一方的に提供しても行動変容にはつながりにくい。「症状に慣れる」ことを促すのは異常のサインを見逃す危険があり不適切である。

自己効力感とは

「自分にもできそうだ」と思える感覚。この感覚が高いほど、自己管理の行動が続きやすい。

  • 1

    患者自身の失敗体験をもとに指導する。不正解

    失敗体験を軸にした指導は自己効力感を低下させやすく、成功体験を活かす支援の方が適切である。

  • 2

    病気に関する広範囲な知識を提供する。不正解

    広範囲な知識の一方的な提供だけでは行動変容につながりにくく、個別の実践に結びつける支援が必要である。

  • 3

    症状に慣れる方法を身につけるように促す。不正解

    症状に慣れることを促すと、異常のサインを見逃す危険がある。

  • 4

    自分の身体徴候を把握するように指導する。正解

    自分の身体徴候を把握できるよう指導することは、異常の早期発見と適切な対処につながり最も適切である。

📚 ここも一緒におさえておこう

慢性期看護は、支援の理論と「何をする支援か」を入れ替えて問われる。理論名と中身を対にして覚えよう。 慢性疾患の看護は、治すことよりも病いとともに生きる生活を支えることが中心となる。主体はあくまで患者であり、看護師は知識と技術を提供しながら意思決定を支える伴走者の役割を担う。

  • 自己効力感を高める4つの源(バンデューラ)=①遂行行動の達成(成功体験) ②代理的経験(モデリング) ③言語的説得 ④生理的・情動的状態。
  • 行動変容ステージモデル=前熟考期→熟考期→準備期→実行期→維持期。段階に応じた働きかけを行う。
  • セルフモニタリング(血糖・血圧・体重・症状の記録)は変化への気づきを促し、自己管理行動の定着を助ける。

参考: 系統看護学講座 成人看護学 慢性期看護

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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