第107回 看護師国家試験 午前 問21 解説

⭐ 必修基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

経腸栄養剤の副作用(有害事象)はどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 経腸栄養剤の副作用(有害事象)は下痢である。

経腸栄養では、栄養剤の浸透圧が高いことや投与速度が速いこと、乳糖不耐、細菌汚染などにより下痢が起こりやすい。 下痢は経腸栄養で最も頻度の高い有害事象であり、投与速度の調整や栄養剤の変更で対応する。

国試では経腸栄養の合併症として下痢・悪心・逆流・誤嚥・腹部膨満などが問われる。 咳嗽・脱毛・血尿は経腸栄養の典型的な副作用ではない。 「経腸栄養=下痢が最多」を軸に、投与速度・温度・濃度・清潔操作が下痢予防の要点であることも押さえておく。

乳糖不耐とは

牛乳などに含まれる乳糖を分解する酵素が足りず、乳糖が腸に残って下痢や腹部膨満を起こす体質。乳糖を含まない栄養剤に変えると軽くなる。

  • 1

    咳嗽不正解

    咳嗽は経腸栄養の典型的な副作用ではない(誤嚥時には起こりうる)。

  • 2

    脱毛不正解

    脱毛は経腸栄養剤の副作用として一般的ではない。抗癌薬や放射線治療でみられる。

  • 3

    下痢正解

    下痢は経腸栄養で最も頻度の高い有害事象である。

  • 4

    血尿不正解

    血尿は経腸栄養剤の副作用ではなく、腎臓や尿路からの出血を示す所見である。

📚 ここも一緒におさえておこう

経鼻胃管の位置確認はX線が最も確実で、気泡音の聴取だけでは不十分とされる。 胃内容の吸引とpHの確認を併用する。

経腸栄養の主な合併症と対策
合併症対策
下痢投与速度を落とす、常温に戻す、浸透圧の低い製剤や半固形化、清潔操作
逆流・誤嚥上体を30〜45度挙上し、投与後30分〜1時間は上体を起こしたままにする
悪心・腹部膨満投与速度と1回量を減らす
便秘水分量の確保、食物繊維入り製剤
チューブ閉塞投与前後に白湯でフラッシュする
高血糖・脱水血糖と水分出納の管理
リフィーディング症候群低栄養例では少量から開始し、リン・カリウム・マグネシウムを監視

参考: 基礎看護学 経腸栄養法

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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