第107回 看護師国家試験 午前 問22 解説
📝 問題
静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 静脈内注射で必ず希釈して用いるのは15%塩化カリウムである。
高濃度の塩化カリウム(KCl)製剤は、原液のまま急速静注すると致死的な高カリウム血症を起こして心停止に至るため、必ず希釈し、点滴でゆっくり投与することが定められている。 ワンショット静注は厳禁である。
国試では投与時にとくに注意を要する薬剤として塩化カリウムが頻出。 5%ブドウ糖と0.9%塩化ナトリウムはそのまま投与できる。7%炭酸水素ナトリウムは希釈して用いることもあるが、必ず希釈すると定められた薬剤ではない。 「カリウム製剤=希釈・緩徐投与・ワンショット禁止」は必ず押さえる。
ワンショット静注とは
注射器に入れた薬液を、点滴で薄めずに一度に静脈内へ押し込む投与法。血中濃度が急に上がるため、薬によっては命に関わる。
- 1
5%ブドウ糖不正解
5%ブドウ糖は等張液に近く、そのまま投与できる。
- 2
15%塩化カリウム正解
15%塩化カリウムは、必ず希釈して点滴でゆっくり投与する。
- 3
0.9%塩化ナトリウム不正解
0.9%塩化ナトリウムは生理食塩水で、希釈せずに投与できる。
- 4
7%炭酸水素ナトリウム不正解
7%炭酸水素ナトリウムは、希釈して用いることもあるが、必ず希釈すると定められた薬剤ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
取り違えると重大な影響が出る薬剤をハイリスク薬という。 高濃度カリウム製剤・インスリン・ヘパリン・抗がん薬・麻薬・ジギタリスなどが代表で、ダブルチェックと投与手順の標準化が求められる。
- カリウム製剤は40mEq/L以下に希釈し、投与速度は20mEq/時以下、1日投与量は100mEq以下が目安。
- ワンショット静注は禁忌で、誤投与防止のためプレフィルドシリンジ化や専用の保管が行われている。
- 高カリウム血症ではテント状T波・徐脈・心室細動を来しうるため、心電図モニタと血清カリウム値の確認を行う。
参考: 医療安全 高濃度カリウム製剤の投与規制
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について