第115回 看護師国家試験 午前 問52 解説
📝 問題
患者にペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 強い磁場を用いる磁気共鳴画像〈MRI〉では、ペースメーカー植込みの有無を事前に確認する。
磁気共鳴画像〈MRI〉は強力な静磁場と電磁波(高周波)を使う検査で、体内の金属や電子機器がその影響を受ける。心臓ペースメーカーでは誤作動(設定の変更、ペーシングの停止)やリードの発熱・組織損傷が起こりうるため、検査前に植込みの有無を必ず確認する。
近年は条件付きMRI対応ペースメーカーも普及し、機種と撮像条件を確かめたうえで検査できる場合がある。それでも確認なしに検査室へ入れてはならないことに変わりはない。
- 1
エックス線撮影不正解
エックス線撮影は電離放射線を使う検査で強い磁場は出ない。むしろリードの位置や断線の確認に用いられる。
- 2
磁気共鳴画像〈MRI〉正解
正しい。強力な静磁場と高周波により、誤作動やリードの発熱が起こりうる。条件付きMRI対応機種かどうかも含めて事前確認が必須である。
- 3
超音波検査不正解
超音波検査は音波を使うため磁場の影響がなく、ペースメーカー植込み患者にも安全に行える。
- 4
脳波検査不正解
脳波検査は頭皮の電極で脳の電気活動を記録する検査で、強い磁場は使わない。
📚 ここも一緒におさえておこう
MRIで危ないのは「磁石にくっつくもの」と「電気で動くもの」。この2つで考えると、持ち込み禁止品も自分で判断できる。
- 検査前に確認すること=ペースメーカー・植込み型除細動器(ICD)・人工内耳・体内の金属(脳動脈瘤クリップ、可動性のある金属片)、刺青やアートメイク(金属成分による熱傷のおそれ)、金属を含む貼付剤(外してから入室する)。
- 検査室に持ち込めないもの=酸素ボンベ、車椅子、ストレッチャー、はさみ、点滴スタンド、鍵、時計、磁気カードなどの磁性体。吸着事故の原因になる。
- ガドリニウム造影剤は重い腎機能障害で腎性全身性線維症〈NSF〉のリスクがあるため、事前に腎機能を確認する。
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について