第115回 看護師国家試験 午前 問24 解説
📝 問題
がん性疼痛に使用する強オピオイド鎮痛薬はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 強オピオイド鎮痛薬はモルヒネ。
がん疼痛の薬は、痛みの強さに応じて非オピオイド → 弱オピオイド → 強オピオイドと選んでいく。
モルヒネは強オピオイドの代表で、有効限界(天井効果)がないのが特徴。 副作用を管理しながら、痛みに合わせて増量していける点が非オピオイド鎮痛薬と決定的に違う。
- 1
コデイン不正解
コデインは弱オピオイド。体内で一部がモルヒネに代謝されて効く。鎮咳薬としても使われる。
- 2
モルヒネ正解
正しい。モルヒネは強オピオイドの代表である。
- 3
カルバマゼピン不正解
カルバマゼピンは抗てんかん薬で、三叉神経痛や神経障害性疼痛に使う鎮痛補助薬。オピオイドではない。
- 4
ロキソプロフェン不正解
ロキソプロフェンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs〈エヌセイズ〉)。有効限界があり、消化性潰瘍・腎障害に注意する。
- 5
アセトアミノフェン不正解
アセトアミノフェンは非オピオイドの解熱鎮痛薬。大量・長期投与では肝障害に注意する。
📚 国試でよく狙われるところ
出るのは薬の名前より、使い方と副作用への備え。
- 副作用は便秘(耐性ができず続くので下剤を最初から併用)、悪心・嘔吐(1〜2週で軽くなることが多い)、眠気、まれに呼吸抑制。
- モルヒネは活性代謝物が腎から出るため、腎機能が低下していると蓄積して副作用が出やすい(その場合はフェンタニルなどを選ぶ)。
- レスキュー・ドーズ=突出痛に速放性製剤を追加する。1回量の目安は1日量の1/6程度。
- 世界保健機関(WHO)の投与原則=経口的に・時刻を決めて規則正しく・患者ごとに・細かい配慮をもって。
- 麻薬は鍵のかかる堅固な設備(麻薬専用金庫)に保管し、使用後の空アンプル・残薬は麻薬管理者に返す。
| 段階 | 痛みの強さ | 主な薬剤 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 軽度 | 非オピオイド(アセトアミノフェン、NSAIDs) |
| 第2段階 | 軽度〜中等度 | 弱オピオイド(コデイン、トラマドール)+非オピオイド |
| 第3段階 | 中等度〜高度 | 強オピオイド(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)+非オピオイド |
| 鎮痛補助薬 | 全段階 | 抗うつ薬、抗痙攣薬(カルバマゼピン、プレガバリン)、ステロイド |
参考: 日本緩和医療学会「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン」/WHO「Cancer Pain Relief(2018年改訂)」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について