第114回 看護師国家試験 午後 問49 解説
📝 問題
超音波ガイド下で肝生検を受ける成人への説明で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 肝臓は呼吸で動くため、針を刺す瞬間は指示に合わせて息を止めてもらう。
肝生検は、超音波で肝臓の血管や病変の位置を見ながら細い針を刺し、組織を採る検査である。肝臓は横隔膜のすぐ下にあって呼吸のたびに大きく上下するため、刺す瞬間に動くと目的の場所を外し、血管や肺を傷つけかねない。だから穿刺のときは息を止めてもらい、検査前に呼吸を合わせる練習をしておく。
いちばん気をつける合併症は出血である。検査前に血小板数や血の固まりやすさを確認し、血をさらさらにする薬は指示に従って休薬する。
- 1
「検査前の絶食は不要です」不正解
通常は当日を絶食にする。腸のガスを減らして超音波で見えやすくし、気分不良や嘔吐による誤嚥も避けられる。
- 2
「検査はうつぶせで実施します」不正解
うつぶせでは行わない。仰向けで右手を頭のほうに挙げた姿勢などをとり、右のわき腹の肋間から刺す。
- 3
「検査中は指示に合わせて息を止めてください」正解
術者の合図に合わせて息を止めると、呼吸で肝臓が動いて刺し損なうのを防げる。事前に練習しておくと当日スムーズに進む。
- 4
「検査後すぐに歩行できます」不正解
すぐには歩けない。お腹のなかへの出血を防ぐため穿刺部を圧迫し、数時間はベッド上で安静にする。
📚 国試でよく狙われるところ
針を刺す検査は「前に何を確認し、後に何を観察するか」が問われる。
- 主な合併症=出血、右肩に響く痛み、気胸、胆汁が漏れて起こる腹膜炎
- 慎重を要する状態=出血しやすい、腹水が多い、強い黄疸、指示に従えない
- 検査前に見る値=血小板数・プロトロンビン時間・血色素量。血液型と輸血の準備も確認する
- 検査後の観察=血圧の低下や脈拍の増加、腹痛の強まり、穿刺部の出血やはれ、息苦しさ
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について