第110回 看護師国家試験 午後 問28 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

膀胱癌について正しいのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 膀胱癌は経尿道的生検により治療法を決定する。

膀胱癌では、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT〈ティーユーアールビーティー〉)による生検で腫瘍の深達度(筋層浸潤の有無)や組織型を評価し、治療方針を決定する。表在性(筋層非浸潤性)か浸潤性かによって治療法が大きく異なるため、生検による評価が重要である。

膀胱癌は男性に多く、組織型は尿路上皮癌(移行上皮癌)が大部分で腺癌はまれである。表在性の癌にはTURBTや膀胱内注入療法が行われ、膀胱全摘除術は筋層浸潤性の進行癌に対して行われる。

TURBT〈ティーユーアールビーティー〉とは

尿道から内視鏡を入れて膀胱の腫瘍を削り取る手術。組織を調べる検査と、表在性の癌の治療をかねる。

尿路上皮癌とは

腎盂から尿管・膀胱・尿道までの内側をおおう粘膜から出る癌。膀胱癌の大部分を占める。

  • 1

    女性に多い。不正解

    膀胱癌は女性より男性に多い。

  • 2

    尿路上皮癌より腺癌が多い。不正解

    組織型は尿路上皮癌が大部分で、腺癌はまれである。

  • 3

    経尿道的生検によって治療法を決定する。正解

    経尿道的生検で深達度や組織型を評価し治療法を決定する。

  • 4

    表在性の癌に対して膀胱全摘除術が行われる。不正解

    膀胱全摘除術は筋層浸潤性の癌に行われ、表在性には行われない。

📚 ここも一緒におさえておこう

膀胱癌は、初発症状と危険因子、そして筋層に届いているかどうかで治療が変わる点が問われる。 最も多い初発症状は無症候性肉眼的血尿(痛みを伴わない血尿)。 危険因子は喫煙と芳香族アミン(染料・ゴム工業)への職業曝露である。

  • 筋層非浸潤性(表在性)=TURBT+膀胱内注入療法(BCG・抗癌薬)。再発が多く、定期的な膀胱鏡によるフォローが必要。
  • 筋層浸潤性=膀胱全摘除術+尿路変向術(回腸導管・自排尿型新膀胱・尿管皮膚瘻)。
  • 回腸導管の造設後はストーマから持続的に尿が流出するため、蓄尿袋の管理と皮膚保護、水分摂取の励行を指導する。

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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