第110回 看護師国家試験 午前 問107 解説
📝 問題
A さん(30歳、初妊婦)は身長160 cm、非妊時体重60 kg。妊娠12週の妊婦健康診査の際、「つわりが少し楽になってきて、ついつい食べてしまいます。あまり太らない方がよいですよね」と話す。 A さんの妊娠期間中の理想体重増加量の範囲について、下限と上限の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 非妊時BMI約23.4(ふつう体重)の理想体重増加量は7〜12kg。
Aさんの非妊時BMIは、60÷(1.60×1.60)=約23.4で「ふつう体重(普通体重)」に該当する。出題当時の妊娠期間中の推奨体重増加量では、ふつう体重の妊婦は7〜12kgが目安とされており、下限7kg・上限12kgの組合せが正しい。
体重増加量の目安は非妊時のBMI区分で異なり、当時は18.5未満(低体重)が約9〜12kg、25以上(肥満)は個別対応(おおむね約5kgが目安)とされていた。 「あまり太らない方がよい」という思い込みには、適切な増加が胎児の発育に必要であることを伝える。
なお、この目安は2021年に改訂され、現在はふつう体重で10〜13kgとされている。本問は第110回出題時点の基準に基づく。
- 1
7 kg ── 10 kg不正解
上限10kgは、ふつう体重の目安上限12kgより低く不適切。
- 2
7 kg ── 12 kg正解
非妊時BMI約23.4のふつう体重で、目安の7〜12kgに一致(出題時基準)。
- 3
9 kg ── 10 kg不正解
当時の区分では下限9kgは低体重区分寄りで、ふつう体重の目安下限7kgと合わない。
- 4
9 kg ── 12 kg不正解
当時の区分では9〜12kgは低体重(やせ)の目安に近く、ふつう体重には合致しない。
📚 国試でよく狙われるところ
妊娠中の体重増加は、非妊時のBMI区分と目安の組合せを入れ替えて問われる。体重(kg)÷身長(m)²でBMIを出し、区分を決めてから目安を引く、と覚えよう。
| 妊娠前のBMI | 体格区分 | 体重増加量の目安 |
|---|---|---|
| 18.5未満 | 低体重(やせ) | 12〜15kg |
| 18.5以上25.0未満 | 普通体重 | 10〜13kg |
| 25.0以上30.0未満 | 肥満(1度) | 7〜10kg |
| 30.0以上 | 肥満(2度以上) | 個別対応(おおむね5kgまでを目安) |
厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」(2021年)による。
参考: 日本産科婦人科学会「妊娠中の体重増加指導の目安」
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について