第109回 看護師国家試験 午前 問48 解説
📝 問題
手術後に無排卵になるのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 脳下垂体全摘出術では性腺刺激ホルモンが失われ無排卵となる。
排卵は、視床下部→下垂体→卵巣という内分泌の軸で調節される。 下垂体前葉からは性腺刺激ホルモンである卵胞刺激ホルモン(FSH〈エフエスエイチ〉)と黄体形成ホルモン(LH〈エルエイチ〉)が出て、卵巣を刺激して排卵が起こる。 脳下垂体を全摘出するとこれらのホルモンが出なくなり、卵巣が刺激されずに無排卵となる。
単純子宮摘出術では卵巣が残るため、月経は止まっても排卵は続く。 低位前方切除術は直腸の手術で、排卵には直接影響しない。 片側卵巣切除術でも、対側の卵巣が働いていれば排卵は保たれる。
低位前方切除術とは
直腸を切除し、残った腸と肛門側をつなぎ合わせる手術。肛門を残せるので、人工肛門を避けられることが多い。
- 1
脳下垂体全摘出術正解
下垂体全摘出でFSH・LHが失われ卵巣が刺激されず無排卵となる。
- 2
単純子宮摘出術不正解
子宮摘出でも卵巣が残れば排卵は続く(月経は消失する)。
- 3
低位前方切除術不正解
低位前方切除術は直腸の手術で排卵機能には直接影響しない。
- 4
片側卵巣切除術不正解
片側卵巣切除でも対側卵巣が機能すれば排卵は維持される。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
排卵にかかわる手術は、どこを切るとホルモンの流れが止まるかで判断できる。視床下部・下垂体・卵巣のどこが欠けるかを追って考えよう。
- 調節軸は、視床下部の性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)→下垂体のFSH・LH→卵巣のエストロゲン・プロゲステロンと伝わる
- 排卵はLHサージによって起こり、排卵後の黄体からプロゲステロンが分泌される
- 基礎体温は排卵後に高温相となり、二相性を示せば排卵があったと判断できる
- 両側卵巣摘出では外科的閉経となり、更年期症状や骨粗鬆症のリスクが高まる
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について