第107回 看護師国家試験 午後 問84 解説
📝 問題
難病の患者に対する医療等に関する法律〈難病法〉において国が行うとされているのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・5
💡 解説
✅ 難病法において国が行うとされているのは、難病の治療方法に関する調査及び研究の推進と、難病に関する施策の総合的な推進のための基本的な方針の策定である。
難病法では、国は難病に関する施策を総合的に推進するための基本方針を策定し、難病の発病機序・診断・治療方法に関する調査研究を推進する責務を負う。 一方、特定医療費の支給や支給認定の申請受理、指定医療機関・指定医の指定といった個別の実施事務は、都道府県(や指定都市)が担う。
国試では、国が行うことと都道府県が行うことを入れ替えて問われる。 全国に共通する土台づくり(基本方針と調査研究)は国、個々の患者に対する認定や指定は都道府県、と分けて覚えよう。
特定医療費とは
指定難病と診断された人の医療費のうち、公費で助成される分。都道府県の認定を受けると自己負担が軽くなる。
- 1
申請に基づく特定医療費の支給不正解
申請に基づく特定医療費の支給は都道府県が行う実施事務であり、国の役割ではない。
- 2
難病の治療方法に関する調査及び研究の推進正解
難病の治療方法に関する調査及び研究の推進は、国が担う基盤的な役割である。
- 3
指定難病に係る医療を実施する医療機関の指定不正解
指定難病に係る医療を実施する医療機関(指定医療機関)の指定は都道府県が行う。国の役割ではない。
- 4
支給認定の申請に添付する診断書を作成する医師の指定不正解
診断書を作成する医師(指定医)の指定は都道府県が行うもので、国の役割ではない。
- 5
難病に関する施策の総合的な推進のための基本的な方針の策定正解
難病施策の総合的推進のための基本方針の策定は国が行う。
📚 ここも一緒におさえておこう
難病法は、国と都道府県の役割分担に加えて、指定難病の要件と医療費助成のしくみ、そして難病の人が使える他の制度が問われる。
- 指定難病の要件は①発病の機構が明らかでない ②治療方法が確立していない ③希少な疾病 ④長期の療養を必要とするに加え、患者数が一定の人数に達せず客観的な診断基準が確立していること
- 特定医療費の自己負担割合は2割で、所得に応じた月額上限が設けられている
- 難病患者は障害者総合支援法のサービスの対象にもなる
| 主体 | 主な役割 |
|---|---|
| 国 | 基本方針の策定、調査研究の推進、療養生活環境整備の基盤づくり |
| 都道府県(指定都市) | 特定医療費の支給認定、指定医療機関の指定、指定医の指定、難病相談支援センターの設置 |
参考: 難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)/厚生労働省「難病対策」
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について