第107回 看護師国家試験 午後 問55 解説
📝 問題
入院中に陰圧室に隔離すべき感染症はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 入院中に陰圧室へ隔離すべき感染症は麻疹である。
陰圧室(空気感染隔離室)での隔離が必要なのは、空気感染(飛沫核感染)する感染症である。 麻疹は空気感染し、感染力が非常に強いため、陰圧室での管理が必要になる。 空気感染する代表は「麻疹・水痘・結核」の3つ。
風疹と流行性耳下腺炎(ムンプス)は主に飛沫感染、手足口病は主に接触・飛沫(糞口)感染で、いずれも空気感染ではないので陰圧室は要らない(飛沫予防策・接触予防策で対応する)。 国試では感染経路と予防策・隔離方法の対応が頻出なので、「空気感染=麻疹・水痘・結核=陰圧室」を確実に押さえておきたい。
陰圧室とは
室内の気圧を廊下より低く保ち、病原体を含む空気が部屋の外へ流れ出ないようにした個室。空気感染する感染症の隔離に使う。
- 1
麻疹正解
麻疹は空気感染するため、陰圧室での空気感染隔離が必要になる。
- 2
風疹不正解
風疹は主に飛沫感染であり、飛沫予防策で対応し陰圧室は不要である。
- 3
手足口病不正解
手足口病は主に接触・飛沫(糞口)感染であり、陰圧室は不要である。
- 4
流行性耳下腺炎不正解
流行性耳下腺炎は主に飛沫感染であり、飛沫予防策で対応し陰圧室は不要である。
📚 国試でよく狙われるところ
空気感染するのは麻疹・水痘・結核の3つで、この3つだけが陰圧室とN95マスクを必要とする。麻疹は経過・合併症・予防接種まで続けて問われるので、まとめて覚えよう。
- 麻疹の経過:発熱・カタル症状(この時期が最も感染力が強い)→頬粘膜にKoplik(コプリック)斑→いったん解熱後に再び発熱して発疹(二峰性発熱)
- 合併症は肺炎・中耳炎・脳炎、まれに数年後に発症する亜急性硬化性全脳炎〈SSPE〉
- 予防はMRワクチン(1歳と小学校就学前1年間の2回定期接種)。医療者は抗体価の確認を行う
- 空気予防策では医療者がN95マスクを着用し、患者が室外へ出る際はサージカルマスクを着用させる
- 風疹・流行性耳下腺炎・百日咳・インフルエンザは飛沫予防策、手足口病やノロウイルスは接触予防策が中心
参考: CDC 隔離予防策ガイドライン/厚生労働省 感染対策関連資料
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について