第107回 看護師国家試験 午後 問52 解説
📝 問題
ピアジェ, J. の認知発達理論において2〜7歳ころの段階はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ ピアジェの認知発達理論で2〜7歳ころにあたるのは前操作期である。
ピアジェ(Piaget, J.)の認知発達理論は4段階からなり、2〜7歳ころは前操作期にあたる。 言葉やごっこ遊びのように、目の前にないものを頭の中で置きかえる象徴機能が育つ時期である。 ただし他者の視点に立つことがまだ難しい自己中心性が強く、論理的な操作はできない。
他の3つは年齢が違う。感覚運動期は0〜2歳ころ、具体的操作期は7〜11歳ころ、形式的操作期は11歳ころ以降である。 国試では段階名と年齢の組合せが頻出なので、正確に対応づけて覚えよう。
仮説演繹的思考とは
「もしこうなら、こうなるはず」と見通しを立て、確かめながら答えに近づく考え方。形式的操作期になって使えるようになる。
- 1
感覚運動期不正解
感覚運動期は0〜2歳ころで、感覚と運動を通して外界を認識する段階である。
- 2
具体的操作期不正解
具体的操作期は7〜11歳ころで、具体的事物についての論理的思考が可能になる段階である。
- 3
形式的操作期不正解
形式的操作期は11歳ころ以降で、抽象的・仮説演繹的思考が可能になる段階である。
- 4
前操作期正解
前操作期は2〜7歳ころで、言語・象徴機能が発達するが自己中心性が強い段階である。
📚 国試でよく狙われるところ
ピアジェの4段階は年齢区分と特徴の組合せで問われる。エリクソンの発達課題と並べて覚えると、小児の設問全般に対応できる。
- 自己中心性は「わがまま」ではなく、他者の視点に立てないという認知の特徴を指す
- アニミズムは無生物にも生命や意識があると考える幼児期の思考
- エリクソンの発達課題:乳児期=基本的信頼、幼児前期=自律性、幼児後期=自主性、学童期=勤勉性、青年期=同一性(アイデンティティ)
| 段階 | 年齢の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 感覚運動期 | 0〜2歳ころ | 感覚と運動で外界を認識。対象の永続性を獲得 |
| 前操作期 | 2〜7歳ころ | 言語・象徴機能の発達、ごっこ遊び、自己中心性、アニミズム、保存概念は未獲得 |
| 具体的操作期 | 7〜11歳ころ | 具体的な事物についての論理的思考、保存概念・可逆性の獲得、脱中心化 |
| 形式的操作期 | 11歳ころ以降 | 抽象的・仮説演繹的思考が可能になる |
参考: Piaget J. 認知発達理論/小児看護学 標準テキスト
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について