第107回 看護師国家試験 午後 問34 解説
📝 問題
クリティカル・シンキングの思考過程で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ クリティカル・シンキングは、根拠に基づいて判断を行う思考過程である。
クリティカル・シンキング(批判的思考)とは、情報や状況を鵜呑みにせず、客観的・論理的に吟味し、根拠に基づいて合理的な判断・結論を導く思考過程である。 感情や思い込み、直感に流されず、証拠(エビデンス)を評価しながら結論の妥当性を検討する点が重要である。
「批判的」という語感から「物事を否定的にみる」と誤解されやすいが、批判的思考は否定ではなく、多角的に吟味して偏りを排することを意味する。 看護過程でのアセスメントや臨床判断の基盤となる思考であり、主観や直感ではなく客観的情報と根拠を重視する点が問われる。 EBN(根拠に基づく看護)とも密接に関連する概念である。
- 1
物事を否定的にみる。不正解
批判的思考は、多角的・論理的に吟味して偏りを取り除くことであり、否定を目的としない。
- 2
主観的情報を重視する。不正解
主観的情報に偏らず、客観的情報や根拠を重視して吟味するのがクリティカル・シンキングである。
- 3
直感的にアプローチをする。不正解
直感に頼るのではなく、論理的・分析的にアプローチする点が特徴である。
- 4
根拠に基づいた判断を行う。正解
クリティカル・シンキングでは、根拠(エビデンス)に基づいて合理的に判断することが重要である。
📚 ここも一緒におさえておこう
クリティカル・シンキングは看護過程のアセスメントと臨床判断を支える思考であり、EBNやリフレクションと結びつけて問われる。
- 看護過程はアセスメント→看護診断→計画立案→実施→評価の5段階を循環する
- アセスメントでは主観的情報〈S〉と客観的情報〈O〉を区別して収集・分析する
- EBN/EBPは「最良の研究エビデンス」「臨床家の専門的技能」「患者の価値観・意向」を統合して意思決定する
- 構成要素は明確さ・正確さ・論理性・公正さ・多角的視点と、自分の思考を振り返るメタ認知
- 関連概念にリフレクション(省察)、タナーの臨床判断モデル(気づく→解釈する→反応する→省察する)がある
参考: 日本看護協会 看護基礎教育関連資料
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について