第107回 看護師国家試験 午後 問33 解説
📝 問題
フィンク, S. L. の危機モデルの過程で第3段階はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ フィンクの危機モデルの第3段階は承認である。
フィンク(Fink, S. L.)の危機モデルは、突然の危機(脊髄損傷など)に直面した人が適応に至るまでの心理過程を、次の4段階で示す。 ・①衝撃(強い不安・パニック) ・②防衛的退行(現実からの逃避・否認による自己防衛) ・③承認(現実に直面し、抑うつや悲嘆を経て喪失を認める) ・④適応(新たな価値観や現実を受け入れ、建設的に対処する) 第3段階は「承認」となる。
マズローの動機づけ理論を基盤としたこのモデルは国試頻出で、段階の順序と各段階の特徴を問われる。 特に「防衛的退行」と「承認」の順序を取り違えやすい。
- 1
防衛的退行不正解
防衛的退行は第2段階で、現実を否認し自己を守ろうとする時期である。
- 2
衝撃不正解
衝撃は第1段階で、危機に直面した直後の強い不安・パニックの時期である。
- 3
適応不正解
適応は第4段階で、新たな現実を受け入れ建設的に対処する最終段階である。
- 4
承認正解
承認は第3段階で、現実に直面し抑うつや悲嘆を経ながら喪失を認める時期である。
📚 混同しやすいので注意
危機モデルは提唱者ごとに段階名が異なる。 順序と「誰のモデルか」をセットで覚える。
- フィンクのモデルはマズローの動機づけ理論を基盤とし、外傷性脊髄損傷患者の研究から導かれた
- アギュララの問題解決型危機モデルでは、出来事の現実的な知覚・適切な社会的支持・適切な対処機制の3つが均衡保持要因
- 「防衛的退行」は現実から目を背けて自己を守る段階、「承認」は現実に直面して悲嘆する段階と覚えると順序を誤らない
| 提唱者 | 過程 |
|---|---|
| フィンク | 衝撃 → 防衛的退行 → 承認 → 適応 |
| ションツ | 最初の衝撃 → 現実認知 → 防御的退行 → 承認 → 適応 |
| コーン | ショック → 回復への期待 → 悲嘆 → 防衛 → 適応(障害受容) |
| キューブラー・ロス | 否認 → 怒り → 取引 → 抑うつ → 受容(死の受容過程) |
参考: Fink S. L. 危機モデル
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について