第107回 看護師国家試験 午前 問40 解説
📝 問題
上部消化管内視鏡検査について適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 上部消化管内視鏡検査では、スコープを挿入しやすく分泌物の誤嚥を防ぐため体位は左側臥位とする。
上部消化管内視鏡検査では、咽頭から食道・胃へスコープを挿入しやすく、唾液や分泌物が口外へ流出して誤嚥を防げるため、体位は左側臥位とする。
前処置は前日の夕食後からの絶食と当日の絶飲食(2時間前では不十分)、前投薬は咽頭麻酔や消化管の蠕動抑制薬(鎮痙薬)で筋弛緩薬は用いない。咽頭麻酔の影響で検査終了直後は誤嚥防止のため飲食は控え、麻酔が覚めてから可とする。
- 1
2時間前から絶飲食とする。不正解
2時間前からの絶飲食では胃内容が残るおそれがあり不十分で、通常は前日の夕食後から絶食とする。
- 2
前投薬には筋弛緩薬を用いる。不正解
前投薬は咽頭麻酔や鎮痙薬(蠕動抑制)であり、筋弛緩薬は用いない。
- 3
体位は左側臥位とする。正解
左側臥位はスコープ挿入がしやすく、唾液などの分泌物が口外へ流れて誤嚥を防げる。
- 4
終了直後から飲食は可能である。不正解
咽頭麻酔の影響で終了直後の飲食は誤嚥の危険があり、麻酔が覚めてからとする。
📚 ここも一緒におさえておこう
上部消化管内視鏡は、検査の前・中・後で何をするかを入れ替えて問われる。時間の流れに沿って前処置→体位→終了後の順で覚えよう。 偶発症として穿孔・出血、咽頭麻酔によるショック、鎮痙薬の副作用(口渇・眼のかすみ・尿閉・頻脈)に注意する。
- 前処置=前日の夕食後(21時頃)から絶食、当日は絶飲食とする。義歯や眼鏡は外す。
- 前投薬の鎮痙薬(ブチルスコポラミン)は緑内障・前立腺肥大・心疾患には禁忌で、この場合はグルカゴンを用いる。
- 体位は左側臥位。唾液は飲み込まずに口外へ流し、誤嚥を防ぐ。
- 終了後は咽頭麻酔が切れるまで(おおむね1〜2時間)絶飲食とし、少量の飲水でむせがないことを確認してから食事を再開する。
- 生検を行った場合は当日のアルコール・刺激物・入浴を避ける。
参考: 系統看護学講座 成人看護学 消化器
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について