第105回 看護師国家試験 午後 問85 解説
📝 問題
壮年期の特徴はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
3・5
💡 解説
✅ 壮年期には、経験に支えられた総合的判断力が高まる一方で、水晶体が硬くなって近くが見えにくくなる。
壮年期はおよそ30〜60歳ごろにあたり、体の働きはゆるやかに下り坂に入るが、社会での経験は積み上がっていく時期である。
体では老視が代表的な変化になる。水晶体が硬くなってふくらみにくくなり、近くのものにピントを合わせられない。40歳代から自覚し、手元の字を離して読むようになる。
知的な力はすべてが落ちるわけではない。計算の速さのような流動性知能は20歳代を過ぎると下がっていくが、経験と知識に支えられた結晶性知能はむしろ伸び、物事を筋道立てて判断する力が高まる。
残りは壮年期の姿と合わない。骨密度は20〜30歳代でピークを迎えたあと減っていく。味覚は舌の味蕾が減って感度が鈍くなる。早朝に目が覚めてしまう変化は老年期に多い。
- 1
骨密度の増加不正解
逆。骨密度は20〜30歳代がピークで、その後は少しずつ減る。女性は閉経後に減り方が急になる。
- 2
味覚の感度の向上不正解
逆。舌の味蕾が減って味を感じにくくなる。とくに塩味が鈍くなり、味つけが濃くなりやすい。
- 3
総合的判断力の向上正解
経験と知識に支えられた結晶性知能は壮年期に伸び、物事を筋道立てて判断する力が高まる。
- 4
早朝覚醒による睡眠障害不正解
早朝に目が覚めてしまう変化は老年期に多い。壮年期の睡眠の問題は、仕事や家庭による睡眠時間の不足が中心になる。
- 5
水晶体の弾力性の低下による視機能の低下正解
水晶体が硬くなって近くにピントを合わせられない老視が始まり、手元の字を離して読むようになる。
📚 ここも一緒におさえておこう
発達段階の問題は、その時期に特徴的な変化を1つずらして出される。体は下り坂・経験は上り坂という壮年期の二面性で見分けよう。
- 女性は40歳代後半から更年期に入り、卵巣の働きが落ちてほてり・発汗・いらだちが起こる
- 働き盛りは生活習慣病が始まる時期で、特定健康診査は40〜74歳が対象になる
- Erikson(エリクソン)の発達課題では、次の世代を育てる世代性が壮年期のテーマになる
参考: 標準的な成人看護学(成人期の身体的・心理社会的特徴)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について