第105回 看護師国家試験 午後 問75 解説
📝 問題
老人性白内障の症状で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 老人性白内障では、明るい場所でまぶしくて見えにくくなる。
白内障は、目のレンズにあたる水晶体が加齢で濁る病気である。濁りに光が当たると光が散らばるため、明るい場所ほど羞明(まぶしさ)が強くなり、かえって見えにくくなる。
ほかに、かすんで見える、視力の低下、物が二重・三重に見えるといった症状が出る。痛みや充血はなく、年単位でゆっくり進む。 治療は、濁った水晶体を取り除いて眼内レンズを入れる手術である。
羞明とは
光をまぶしく感じて目を開けていられない状態。白内障では、濁った水晶体で光が散らばって起こる。
- 1
涙が流れ出る状態が続く。不正解
涙が流れ続けるのは流涙で、涙の通り道が詰まる鼻涙管閉塞や結膜の炎症で起こる。
- 2
小さい虫が飛んでいるように見える。不正解
小さな虫が飛んで見えるのは飛蚊症で、硝子体の濁りが原因になる。急に増えたときは網膜剥離を疑う。
- 3
明るい場所ではまぶしくてよく見えない。正解
濁った水晶体で光が散らばるため、明るい場所ではまぶしくて見えにくくなる。
- 4
遠見視力は良好であるが近見視力は低下する。不正解
遠くは見えて近くだけ見えにくくなるのは老視で、水晶体の弾力が落ちてピントを合わせにくくなることによる。
- 5
暗い部屋に入ると目が慣れるのに時間がかかる。不正解
暗い場所で目が慣れるのに時間がかかるのは暗順応の低下で、ビタミンAの欠乏や網膜色素変性でみられる。
📚 混同しやすいので注意
高齢者に多い目の病気は、症状を入れ替えて問われる。白内障・緑内障・加齢黄斑変性は、見え方の違いで見分けよう。
| 疾患 | 障害される場所 | 見え方の特徴 |
|---|---|---|
| 白内障 | 水晶体 | 全体がかすむ、まぶしい。ゆっくり進む |
| 緑内障 | 視神経 | 見えない場所が周辺から広がる。自分では気づきにくい |
| 加齢黄斑変性 | 網膜の黄斑部 | 中心がゆがむ・暗くなり、見たいところが見えない |
参考: 成人看護学(感覚器疾患)白内障の症状と治療
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について