第104回 看護師国家試験 午後 問99 解説

状況設定老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み97〜99の問いに答えよ。Aさん(68歳、女性)は、2年前に高血圧症と診断され、カルシウム拮抗薬を服用している。高血圧をきっかけに、喫煙を1日30本から5本に減らし、飲酒を週3回から1回に減らした。また、減量に取り組み、2年間でBMIが25.5から22.9に変化した。Aさんは町の健康診査で骨密度が低下していることが分かり、整形外科を受診し骨粗鬆症と診断された。Aさんは「子どもができなかったし、夫もすでに亡くなりました。1人暮らしで家事は自分で行っているので、骨折や寝たきりの状態は困ります」と話した。 看護師がAさんに運動を勧めたところ、Aさんは「子どものころから運動は苦手で運動を続ける自信がない」と答えた。 指導の内容で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 運動が苦手なAさんには、買い物のときに30分程度歩くよう勧めるのが最も適切である。

Aさんは運動そのものが苦手で、続ける自信がないと話している。ここで新しい運動を勧めても続かない。 すでにしている生活の動作に運動を足すやり方なら続けられる。

骨は体重をかけると強くなる。買い物のついでに30分歩くことは、1人暮らしで家事をしているAさんの毎日に無理なく入り、そのまま骨を強くする運動になる。

他の選択肢はAさんの状態や希望と合わない。歩行器は歩くことが難しい人が使う道具、腰を反らせる運動は骨に体重をかける刺激が乏しい動き、介護予防サービスは体力が落ちてきた人を支える仕組みである。

  • 1

    歩行器を使って外出する。不正解

    歩行器は自分の足で歩くのが難しい人が使う道具。Aさんは1人で家事をこなしており、歩行そのものに支障はない。

  • 2

    腰背部の背屈運動をする。不正解

    腰を反らせる運動は骨粗鬆症でも勧められる動きで、避けたいのはむしろ前かがみやひねりである。ただ体重をかける刺激が乏しく、運動が苦手なAさんに新しい運動を課すことにもなる。

  • 3

    介護予防サービスを利用する。不正解

    介護予防サービスは心身の衰えが出てきた人が使う仕組み。Aさんは自立して生活しており、いま利用する段階ではない。

  • 4

    買い物のときに30分程度歩く。正解

    毎日の買い物に歩く時間を足すやり方なら、運動が苦手でも続けられる。体重をかけて歩くことがそのまま骨を強くする。

📚 国試でよく狙われるところ

骨粗鬆症の生活指導は、運動・食事・日光の3つで問われる。骨を強くするのは体重をかけることだと覚えておくと、選択肢が絞れる。

  • 運動は体重のかかる運動(歩行、軽い筋力トレーニング、片足立ち)が有効。水泳は体重がかからないので骨には効きにくい。
  • 食事はカルシウムにビタミンD・ビタミンKを組み合わせる。牛乳・小魚・大豆製品・緑黄色野菜をそろえる。
  • ビタミンDは日光を浴びると皮膚で作られる。屋外での散歩は運動と日光をかねられる。

参考: 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン/老年看護学 高齢者の運動指導

出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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