第104回 看護師国家試験 午後 問82 解説
📝 問題
白血球減少症で正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
3・4
💡 解説
✅ 白血球減少症は白血球数3,000/μL以下をいい、好中球が減ると細菌に感染しやすくなる。
白血球は細菌やウイルスと戦う血液の細胞で、白血球減少症はその数が減った状態をいう。 目安は白血球数3,000/μL以下である。 なかでも問題になるのは好中球で、細菌を最初に食べて処理する細胞なので、減ると細菌に感染しやすくなる。 好中球が500/μL未満になると重い感染を起こしやすく、発熱したときは命に関わるものとして扱う。
ほかの選択肢は、増える病態や別の細胞と入れ替わっている。 白血球減少症では好塩基球も含めて白血球全体が減り、EBウイルス(エプスタイン・バールウイルス)の感染では異型リンパ球が現れて白血球はむしろ増える。 無顆粒球症は好中球がほとんど消えた状態を指す。
- 1
好塩基球数は増加する。不正解
白血球減少症では好塩基球を含めて白血球全体が減る。好塩基球が増えるのは慢性骨髄性白血病などで、別の病態である。
- 2
EBウイルス感染によって起こる。不正解
EBウイルスの感染で起こるのは伝染性単核球症で、異型リンパ球が現れて白血球はむしろ増える。
- 3
白血球数が3,000/μL以下をいう。正解
白血球減少症の目安は白血球数3,000/μL以下である。
- 4
好中球減少症では細菌に感染しやすくなる。正解
好中球は細菌を最初に食べて処理する細胞で、減ると細菌に感染しやすくなる。500/μL未満では重症化しやすい。
- 5
無顆粒球症は単球がなくなった病態をいう。不正解
無顆粒球症は顆粒球、なかでも好中球がほとんど消えた状態をいう。抗甲状腺薬や一部の抗精神病薬などで起こる。
📚 国試でよく狙われるところ
好中球が減った患者の看護は、数値と対応を組にして問われる。「500を切ったら感染対策を最大に」と覚えよう。
- 発熱性好中球減少症=好中球500/μL未満で、腋窩温37.5℃以上の発熱(口腔内温では38℃以上)。感染源が分かる前に抗菌薬を始める
- 予防は手洗い・口腔ケア・排便の管理が中心で、生野菜や生の魚、生花や鉢植えを避ける
- 抗癌薬による好中球の最低値は投与後7〜14日ごろ。この時期は感染の徴候を注意して観察する
参考: 疾病の成り立ちと回復の促進(血液)の教科書/発熱性好中球減少症診療ガイドライン
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について