第104回 看護師国家試験 午後 問43 解説
📝 問題
死後の処置について最も適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 死後の処置は、死後硬直が始まる前の死亡後2時間以内に行う。
死後の処置(エンゼルケア)は、死後硬直が始まる前に行う。 硬直は死亡後2〜3時間で下顎から始まり、しだいに全身へ広がる。関節が固まってからでは更衣も体位の調整も難しくなるため、死亡後2時間以内を目安に始める。
他の選択肢は、向きが逆である。開口を防ぐには枕を高くして下顎を引き、口が閉じる位置で支える。口腔や気道の分泌物は、あとで漏れ出さないように吸引しておく。チューブ類の抜去は家族の目に触れない場所で済ませ、姿を整えてから対面してもらう。
死後硬直とは
死亡後に筋肉が硬くなる変化。下顎から始まり、しだいに全身の関節が動かしにくくなる。
- 1
体内に挿入したチューブ類の除去は家族同席で行う。不正解
チューブ類の抜去は出血や体液の流出を伴うため、家族にはいったん退室してもらい、整えてから対面してもらう。
- 2
枕の高さを低くし開口を防ぐ。不正解
逆。枕を高くして下顎を引くと口が閉じやすくなる。低くすると口が開いてしまう。
- 3
死亡後2時間以内に行う。正解
死後硬直が始まる前の2時間以内に行うと、更衣も体位の調整も無理なく進められる。
- 4
口腔内は吸引しない。不正解
口腔や気道に残った分泌物は、あとから流れ出るのを防ぐために吸引しておく。
📚 ここも一緒におさえておこう
死後の処置は、体に起こる変化とその時間を結びつけて問われる。「硬直・死斑・体温の低下」の3つと、いつ始まるかを対にして覚えよう。
- 死後硬直=死亡後2〜3時間で下顎から始まり、6〜8時間で全身に及ぶ。30〜40時間ごろからゆるみはじめる。
- 死斑=血液が重力で下側にたまり、皮膚が紫赤色になる。死亡後20〜30分で現れ始める。
- 体温の低下=死亡後は少しずつ下がり、やがて室温に近づく。
参考: 系統看護学講座 基礎看護学(終末期のケア)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について