第104回 看護師国家試験 午後 問16 解説
📝 問題
抗癌薬の副作用(有害事象)である骨髄抑制を示しているのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 抗癌薬による骨髄抑制を示すのは白血球の減少である。
抗癌薬は分裂の盛んな細胞をまとめて攻撃する。骨髄は血液細胞を絶えず作り続けている場所なので、真っ先に影響を受ける。 これが骨髄抑制で、白血球・血小板・赤血球がそろって作られにくくなる。
減り方には順番がある。寿命の短い好中球が最初に減り、投与後7〜14日で最も少なくなる。次に血小板、最後に赤血球が減る。 好中球が少ない時期は感染しやすく、発熱があればすぐ知らせるよう説明する。
好中球とは
白血球の一種で、体に入ってきた細菌をとらえて食べる細胞。数が減ると細菌感染を起こしやすくなる。
- 1
嘔吐不正解
嘔吐は消化管の粘膜や嘔吐中枢が刺激されて起こる消化器症状で、骨髄とは別の場所の障害である。
- 2
下痢不正解
下痢も消化管の粘膜が傷つくことで起こる。血液を作る働きとは関わらない。
- 3
神経障害不正解
手足のしびれなどの末梢神経障害は、一部の抗癌薬が神経そのものを傷つけて起こる。
- 4
白血球減少正解
骨髄で血液細胞が作られなくなった結果が血球の減少で、白血球の減少はその代表である。感染への抵抗力が落ちる。
📚 国試でよく狙われるところ
骨髄抑制は、減る血球と出てくる症状を入れ替えて問われる。血球3つと症状を対にして覚えよう。
- 白血球(好中球)が減る=感染しやすい。発熱は危険のサインで、すぐ受診する
- 血小板が減る=出血しやすい。歯みがきや打撲、鼻をかむ強さにも気をつける
- 赤血球が減る=貧血で、だるさ・息切れ・動悸が出る
参考: 系統看護学講座 疾病のなりたちと回復の促進 薬理学/国立がん研究センター がん情報サービス
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について