第104回 看護師国家試験 午前 問87 解説
📝 問題
心電図(別冊No.4)を別に示す。所見として正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・2
💡 解説
✅ 心電図はR-R間隔が不規則で、基線に細動波がみられる。
心電図では、QRS波が現れる間隔がまちまちで、長く空くところと短いところが混じっている(R-R間隔の不整)。 そろったP波は見あたらず、基線が小刻みに揺れて細動波が並んでいる。 この2つがそろう波形が心房細動である。
心房が規則正しく収縮できずに小刻みに震えるため、その刺激の一部だけがばらばらに心室へ伝わる。 心房のなかで血液がよどんで血栓ができやすく、脳梗塞の原因になる。 QRS波は間隔こそ乱れていても1拍ごとに現れており、STの上がりやT波の反転はこの記録には出ていない。
細動波とは
心房が小刻みに震えているときに基線に現れる、大きさも間隔もそろわない細かい波。f波ともいう。
- 1
R-R間隔の不整正解
QRS波の間隔がまちまちで、長い休みと短い間隔が入り混じっている。
- 2
細動波の出現正解
基線が小刻みに揺れ、そろったP波の代わりに細かい波が続いている。
- 3
QRS波の消失不正解
QRS波は間隔が乱れているだけで、1拍ごとにきちんと現れている。QRS波が消えるのは心静止や心室細動のとき。
- 4
STの上昇不正解
STの上昇は心筋梗塞の急性期にみられる所見で、この記録のST部分は上がっていない。
- 5
陰性T波不正解
陰性T波は心筋の虚血や障害で現れる所見で、この記録のT波は下向きになっていない。
📚 国試でよく狙われるところ
心房細動は、波形の特徴と合併症をひとまとめに問われる。「P波が消えてR-Rがばらばら」と「血栓ができる」の2つを軸に覚えよう。
- 脈は強さも間隔もそろわない絶対性不整脈になり、手首で触れる脈が心拍数より少なくなることがある
- 心房のなかにできた血栓が流れて心原性脳塞栓症を起こすため、抗凝固薬を長く続ける
- 抗凝固薬を使っているあいだは、歯ぐきの出血・あざ・黒い便など出血の徴候を観察する
参考: 系統看護学講座 成人看護学 循環器
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について