第104回 看護師国家試験 午前 問72 解説
📝 問題
在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 在宅中心静脈栄養法の輸液の調剤は、薬局の薬剤師に依頼できる。
在宅中心静脈栄養法(HPN〈エイチピーエヌ〉)は、口から十分に食べられない人が、中心静脈カテーテルから栄養の入った輸液を受けながら自宅で暮らす方法である。
輸液は無菌的に調製する必要があり、無菌室などの設備をもつ保険薬局では薬剤師が調剤して自宅へ届けることができる。看護師と薬剤師で役割を分けると、療養者と家族の負担は軽くなる。
他の選択肢は、この方法を実際より狭く見ている。携帯型の輸液ポンプを使えば外出もでき、注入は24時間でも夜間だけでも組める。管理を家族が担えない場合も、本人の手技や訪問看護で支えられる。
- 1
輸液ポンプは外出時には使えない。不正解
携帯型の輸液ポンプをバッグに入れて持ち運べるので、外出や旅行のあいだも注入を続けられる。
- 2
24時間持続する注入には適さない。不正解
24時間の持続注入もできる。日中の活動を優先して夜間だけ注入する組み方も選べる。
- 3
輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。正解
無菌的に調製する設備をもつ保険薬局では、薬剤師が輸液を調剤して自宅へ届けることができる。
- 4
家族が管理できることが適用の必須条件である。不正解
管理する人は家族に限らない。本人が手技を身につける場合や、訪問看護師・薬剤師が支える場合も適用になる。
📚 国試でよく狙われるところ
在宅中心静脈栄養法は、カテーテルに起きるトラブルとその見つけ方が問われる。症状から原因をたどれるようにしておこう。
- 最も注意するのはカテーテル関連血流感染。発熱や悪寒があれば刺入部の発赤・腫れを確かめ、すぐ連絡してもらう
- 刺入部の消毒とドレッシング交換は決められた間隔で行い、入浴時は防水フィルムで覆う
- 空気が入り込まないよう、輸液バッグやルートの交換時はクランプを確実に閉じる
- 血糖が上がったり下がったりしやすいので、注入速度は自己判断で変えない
参考: 医学書院『系統看護学講座 地域・在宅看護論』
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について