第104回 看護師国家試験 午前 問103 解説
📝 問題
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。Aちゃん(3歳、男児)は、斜視の手術のために母親とともに歩いて入院した。入院期間は3日の予定である。3週前に外来で医師と看護師がAちゃんに手術と入院とについて説明した。入院時、Aちゃんはやや緊張した表情をしているが「眼の手術をしに来たの。病院に2つ泊まるんだよ」と看護師に話した。Aちゃんの眼の状態を図に示す。 Aちゃんの斜視はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 左眼の黒目が鼻側に寄っており、左内斜視である。
斜視の名前は、ずれている側の眼と、ずれている向きの組み合わせで決まる。 黒目が鼻のほうへ寄っていれば内斜視、耳のほうへ寄っていれば外斜視である。
図は正面から見た顔なので、向かって右に描かれているのがAちゃんの左眼になる。その黒目は鼻側に寄り、耳側の白目が広く見えている。向かって左の眼はまっすぐ正面を向いている。 左眼が内側へずれているので左内斜視にあたる。
3歳のうちに手術を行うのは、ずれた眼を使わないままにすると視力が育たず、弱視になるためである。
弱視とは
眼そのものに病気がなくても、使われないために視力が育たない状態。子どもの斜視をそのままにすると起こる。
- 1
右内斜視不正解
右内斜視なら、向かって左に描かれた眼(Aちゃんの右眼)の黒目が鼻側へ寄る。図のその眼はまっすぐ正面を向いている。
- 2
右外斜視不正解
右外斜視なら、向かって左の眼(Aちゃんの右眼)の黒目が耳側へ寄って鼻側の白目が広くなる。図のその眼にずれはない。
- 3
左内斜視正解
向かって右、つまりAちゃんの左眼の黒目が鼻側に寄っている。左眼が内側へずれた左内斜視である。
- 4
左外斜視不正解
左外斜視なら、左眼の黒目が耳側へ寄って鼻側の白目が広く見える。図はその逆で、耳側の白目が広い。
📚 ここも一緒におさえておこう
斜視は、名前の付け方・見つけ方・治療がひと続きで問われる。
- 名前は「ずれている眼+ずれる向き」で決まる。鼻側なら内斜視、耳側なら外斜視。
- 見つけ方は、正面から光を当てて黒目に映る反射の位置をみる角膜反射法と、片眼を隠して眼の動きをみる遮閉試験。
- 治療は眼鏡による矯正、よいほうの眼を隠して弱いほうを使わせる健眼遮閉、それでも残るずれに対する手術。
参考: 日本弱視斜視学会「斜視・弱視の診療」/系統看護学講座 小児看護学
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について