第115回 看護師国家試験 午後 問109 解説
📝 問題
次の文を読み109〜111の問いに答えよ。 Aさん(37歳、初産婦)は妊娠40週5日で妊娠経過は順調である。午前6時から15分おきの子宮収縮が始まり、午前9時から5〜7分周期の陣痛がある。午前10時に入院し、入院時のバイタルサインは、体温36.9℃、脈拍80/分、血圧134/86mmHg。子宮口3cm開大、未破水であった。 Aさんの入院時のアセスメントとして正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 妊娠40週5日は妊娠37週0日〜41週6日の範囲に入るため、正期産の時期にあたる。
正期産は妊娠37週0日〜41週6日と定義されている。 Aさんは妊娠40週5日なのでこの範囲に入り、正期産の時期にあたる。
他の3つは、いずれも入院時の所見と合わない。体温36.9℃で未破水のため感染を示す所見はなく、午前9時からの5〜7分周期の規則的な子宮収縮は前駆陣痛ではなく分娩陣痛であり、子宮口3cm開大はまだ全開大に至っていないので分娩第1期である。
- 1
感染徴候がある。不正解
体温36.9℃は正常で、未破水であり、感染を疑わせる所見はない。破水後は上行感染のリスクが高まるため体温・脈拍・羊水の色やにおいの観察が重要になるが、本例はその段階にない。
- 2
前駆陣痛である。不正解
前駆陣痛は不規則で、間隔が短くならず、休息や体位の変換で軽減する子宮収縮である。Aさんは午前9時から5〜7分周期の規則的な陣痛になっており、これは分娩陣痛(陣痛開始)である。
- 3
分娩第2期である。不正解
分娩第1期は陣痛開始から子宮口全開大(10cm)まで、第2期は全開大から児娩出までである。子宮口3cm開大は第1期であり、第2期ではない。
- 4
正期産の時期である。正解
正期産は妊娠37週0日から41週6日まで。妊娠40週5日はこの範囲にあり、正期産の時期である。
📚 数字の境目に注意
妊娠週数の区分と分娩各期の定義は、繰り返し問われる基本事項である。
- 分娩第1期(開口期)=陣痛開始〜子宮口全開大。初産婦で10〜12時間、経産婦で4〜6時間が目安
- 分娩第2期(娩出期)=子宮口全開大〜児娩出。初産婦で2〜3時間、経産婦で1〜1.5時間が目安
- 分娩第3期(後産期)=児娩出〜胎盤娩出。15〜30分が目安
- 陣痛開始の定義=規則的な子宮収縮が10分おき、または1時間に6回になった時点
- 分娩の3要素=娩出力(陣痛・腹圧)、産道(骨産道・軟産道)、娩出物(胎児とその付属物)
| 区分 | 妊娠週数 |
|---|---|
| 流産 | 妊娠22週未満 |
| 早産 | 妊娠22週0日〜36週6日 |
| 正期産 | 妊娠37週0日〜41週6日 |
| 過期産 | 妊娠42週0日以降 |
参考: 産婦人科診療ガイドライン 産科編(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)/日本産科婦人科学会 産科婦人科用語集・用語解説集
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について