第114回 看護師国家試験 午後 問35 解説
📝 問題
嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 改訂水飲みテストでは、冷水3mLを飲み込んだあとの呼吸状態も評価する。
改訂水飲みテストは、冷水3mLを舌の下に入れて飲み込んでもらい、飲み込めたか・むせ・呼吸状態・声のかすれ・追加で飲み込めるかを5段階で評価するスクリーニングである。
呼吸の様子を評価項目に入れるのは、むせない誤嚥(不顕性誤嚥)を見逃さないためである。
判定は3点以下で嚥下障害の疑い。4点以上なら最大2回繰り返し、最も悪い点を評価点とする。少量の冷たい水を舌の下に置くのは、誤嚥しても被害が小さく、冷たさで飲み込む反射が誘発されやすいからである。
- 1
嚥下後10秒間で評価する。不正解
10秒間という基準はない。5点の判定に使うのは、飲み込んだあとに空嚥下が30秒以内に2回できるかどうかである。
- 2
嚥下後の呼吸状態を評価する。正解
正しい。むせがなくても呼吸が乱れていれば不顕性誤嚥が疑われ、2点と判定する。
- 3
嚥下動作の準備期を評価する。不正解
準備期は食べ物を口に取り込んで噛み、食塊をつくる段階。噛む必要のない水では評価できない。みているのは口腔期から咽頭期である。
- 4
80mLの水で嚥下状態を評価する。不正解
80mLではなく3mLである。30mLを使うのは原法の水飲みテストで、誤嚥の危険が高い人にも安全に行えるよう量を減らしたものが改訂水飲みテストである。
📚 一緒に確認しよう
嚥下のスクリーニング検査は、どれが何をみているかをセットで覚えよう。
- 反復唾液嚥下テスト=30秒間に空嚥下が何回できるか。3回未満で嚥下障害を疑う
- フードテスト=プリンやゼリーを約4g飲み込んでもらい、口の中の残り具合もみる
- 確定診断は嚥下造影や嚥下内視鏡で行う
| 点 | 所見 |
|---|---|
| 1点 | 嚥下なし。むせる、および/または呼吸切迫 |
| 2点 | 嚥下あり。呼吸切迫(不顕性誤嚥の疑い) |
| 3点 | 嚥下あり。呼吸良好だが、むせる、および/または湿性嗄声 |
| 4点 | 嚥下あり。呼吸良好、むせない |
| 5点 | 4点に加え、追加嚥下(空嚥下)が30秒以内に2回可能 |
3点以下は嚥下障害の疑い。4点以上なら最大2回繰り返し、最も悪い点を評価点とする。
参考: 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 摂食嚥下障害の評価
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について