第114回 看護師国家試験 午前 問73 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

精神科病院での行動制限で正しいのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 12時間を超える隔離には、精神保健指定医の判断が必要である。

精神科病院での行動制限は、精神保健福祉法と国の告示(処遇の基準)で厳しく決められている。

<誰の判断が必要か> ・12時間を超える隔離と身体的拘束は、精神保健指定医が必要と認めた場合でなければ行えない ・12時間以内の隔離なら、指定医でない医師の判断でも行える

行動制限の大原則は3つ。 ・制裁や罰として行ってはならない ・ほかに方法がない場合に限る ・できるだけ早く解除する

また、手紙のやりとりと、人権擁護に関する行政機関の職員や代理人の弁護士との電話・面会は、どんな場合も制限できない。

  • 1

    家族の同意により身体的拘束を決定する。不正解

    身体的拘束を決められるのは精神保健指定医で、家族の同意で行うものではない。家族等の同意が要件になるのは医療保護入院という「入院のかたち」の話。

  • 2

    行動制限最小化委員会は患者の隔離の具体的な内容を決定する。不正解

    行動制限最小化委員会は、実施状況を把握して制限を減らす方策を院内で進める組織。個々の患者の隔離の内容を決める権限はない。

  • 3

    12時間を超える隔離については、精神保健指定医の判断が必要である。正解

    正しい。隔離が長引くほど本人の負担が大きいため、12時間を境に判断できる医師が分けられている。

  • 4

    暴力行為があった場合は、当該患者の精神症状が落ち着くまで身体的拘束をする。不正解

    行動制限を制裁や見せしめとして行うことは禁じられている。身体的拘束は、自傷や生命の危険が著しいときなどに、ほかに方法がない場合だけ行い、できるだけ早く解除する。

📚 国試でよく狙われるところ

「誰の判断か」「何は制限できないか」の2点が繰り返し問われる。

  • 隔離中は会話などで注意深く観察し、原則として少なくとも1日1回は医師が診察する。
  • 身体的拘束中は、原則として常に観察する。
精神科病院における行動制限のルール
区分内容
制限できない手紙のやりとり(危険物が入っている疑いがあるときは職員の立会いのもと本人に開封させる)
制限できない都道府県や地方法務局など人権擁護に関する行政機関の職員、代理人である弁護士との電話・面会
制限できる家族・知人などとの電話・面会(合理的な理由があるときに限り、理由を診療録に記載)
精神保健指定医の判断が必要12時間を超える隔離、身体的拘束
指定医以外の医師でも可12時間以内の隔離

参考: 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 第36条・第37条/厚生省告示第130号(処遇の基準)

出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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