第114回 看護師国家試験 午前 問27 解説
📝 問題
規則的な日常生活を送っている成人で、血中濃度が1日のうち起床時に最も高くなるのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 血中濃度が起床時に最も高くなるのはコルチゾールである。
コルチゾールは副腎皮質から出るホルモンで、はっきりした日内変動がある。
血中の濃度は早朝(起きるころ)に最も高く、そのあと下がって深夜に最低になる。これから始まる活動に備えて血糖を上げ、体を「起きる準備」にするためである。
日内変動があるので、測るときは採血した時刻を必ず記録する。
- 1
アドレナリン不正解
アドレナリンは副腎髄質から出て、ストレス・運動・低血糖のときに急に増える。時刻で決まる変動ではない。
- 2
コルチゾール正解
正しい。コルチゾールは起きるころにピークを迎える。
- 3
成長ホルモン不正解
成長ホルモンは眠ってすぐの深い眠りのときにピークになる。「寝る子は育つ」のもとになる現象。
- 4
メラトニン不正解
メラトニンは夜(深夜〜明け方)に高く、光を浴びると減る。朝の光でリセットされる。
📚 ここも一緒におさえておこう
コルチゾールは、日内変動を知っていると治療の場面でも説明がつく。
- 分泌は視床下部→下垂体→副腎皮質という順で調節され、増えすぎると上流にブレーキがかかる。
- 副腎皮質ステロイド薬を長く使うときは、体のリズムに合わせて朝1回を基本にする。
- 急にステロイド薬をやめると副腎不全を起こす。自己判断でやめないよう必ず指導する。
- クッシング症候群では日内変動が消え、夜も高いままになる。中心性肥満・満月様顔貌・高血糖・骨粗鬆症がみられる。
| ホルモン | ピーク | 働き |
|---|---|---|
| コルチゾール | 早朝(起床時) | 血糖上昇、抗炎症、ストレスへの対応 |
| 成長ホルモン | 眠ってすぐの深い眠り | 成長の促進、たんぱく合成、脂肪の分解 |
| メラトニン | 夜間(深夜〜明け方) | 眠りへ導く、体内リズムの調整 |
| 副腎皮質刺激ホルモン | 早朝(コルチゾールより先) | 副腎皮質を刺激する |
参考: 日本内分泌学会(副腎疾患の診療指針)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について