第113回 看護師国家試験 午後 問102 解説

状況設定小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み100〜102の問いに答えよ。 Aちゃん(7歳、女児)は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に来院した。1か月前に扁桃炎に罹患した以外は既往歴に特記すべきことはない。扁桃炎は抗菌薬を内服し軽快した。検査の結果、溶連菌感染後急性糸球体腎炎と診断されて入院した。入院時、Aちゃんは体温36.6℃、呼吸数20/分、心拍数84/分、血圧130/80mmHgで、床上安静の指示が出された。 入院して1週が経過した。症状は軽快傾向にあるが床上安静は続いている。仲が良かった同じ病室の児が退院して、Aちゃんはイライラしている。Aちゃんの母親は、毎日昼食後から夕食まで面会をしている。 Aちゃんのストレスに対する看護師の発言で適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 床上安静を保ちながらベッドでプレイルームへ行き、遊びや交流の機会をつくるのが適切である。

1週間の床上安静で毎日が単調になり、仲の良い児の退院も重なってイライラしている。安静の指示を守ったままベッドごとプレイルームへ移り、遊びや他児との交流の機会をつくることは、入院児のストレス緩和と発達支援になる。

守れるとは限らない約束も、受け身の動画視聴も、母親の付き添いの延長も、遊びと交流の機会をつくらない。安静を守ったまま遊びの場をつくることが、この場面で必要な関わりである。

床上安静とは

ベッドの上で過ごし、起き上がったり歩いたりしない安静度。急性糸球体腎炎では、腎臓や心臓の負担を減らすために指示される。

  • 1

    「すぐに退院できるから頑張ろう」不正解

    「すぐに退院できる」は不確実な約束で、安易な励ましにとどまる。

  • 2

    「好きなだけテレビや動画を観ていいよ」不正解

    無制限の視聴を許すもので、遊びによる主体的な気分転換とはいえない。

  • 3

    「ベッドに寝たままプレイルームに行こう」正解

    安静を保ちつつベッドごとプレイルームへ移動し、遊びや交流でストレスを緩和できる。

  • 4

    「夕食後もお母さんに付き添ってもらおう」不正解

    母親の付き添いを延長するより、安静を守りながら遊びや交流の機会をつくることが優先される。

📚 ここも一緒におさえておこう

遊びは小児にとって発達課題の達成とストレス対処の手段であり、入院中も欠かせない。安静度の範囲でできる遊びを工夫することが、そのまま看護介入になる。

  • プレパレーション=発達段階に合わせて処置や入院生活を説明し、心の準備を助ける関わり
  • 遊びを通じて子どもを支える専門職にチャイルド・ライフ・スペシャリストやホスピタル・プレイ・スペシャリストがある
  • 学童期の発達課題は勤勉性(エリクソン)。学習の継続や仲間との交流が自己肯定感を支える
  • 不確実な約束(「すぐ退院できる」)は信頼を損なう。見通しは正確に、具体的に伝える

参考: 入院中の小児の遊び・ストレスケアに関する看護指針

出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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