第112回 看護師国家試験 午後 問81 解説
📝 問題
介護保険サービスを利用して購入できるのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 介護保険で購入(特定福祉用具販売)の対象になるのは簡易浴槽である。
介護保険では、直接肌に触れるなど貸与になじまない福祉用具が「特定福祉用具販売(購入)」の対象になる。簡易浴槽・入浴補助用具・腰掛便座、排泄予測支援機器、自動排泄処理装置の交換可能部品、移動用リフトのつり具の部分がこれにあたる。
他の選択肢は原則「福祉用具貸与(レンタル)」の対象である。特殊寝台、体位変換器、移動用リフトの本体、取り付け工事を伴わないスロープは、いずれも消毒すれば繰り返し使えるため貸与が原則の種目である。移動用リフトは本体が貸与、つり具の部分だけが購入という分かれ方に注意する。
国試では、その品目が貸与か購入かがそのまま問われる。『お風呂・トイレまわりは購入、それ以外は原則レンタル』と整理すると判別しやすい。
簡易浴槽とは
空気で膨らませたり折りたたんだりして、居室に持ち込んで使える浴槽。取り付け工事がいらず、浴室まで移動できない人の入浴に使う。
つり具とは
移動用リフトで体を持ち上げるときに体を包む布やベルトの部分。直接肌に触れるため、リフト本体と違って購入の対象になる。
- 1
簡易浴槽正解
簡易浴槽は直接肌に触れ再利用になじまないため特定福祉用具販売(購入)の対象である。
- 2
特殊寝台不正解
特殊寝台は繰り返し使用でき再利用可能なため、原則として福祉用具貸与(レンタル)の対象である。
- 3
体位変換器不正解
体位変換器は福祉用具貸与の対象であり、購入対象ではない。
- 4
移動用リフト不正解
移動用リフトは本体が貸与の対象で、購入対象となるのはつり具部分のみである。
- 5
取り付け工事を伴わないスロープ不正解
取り付け工事を伴わないスロープは貸与が原則の品目で、購入しかできない特定福祉用具にはあたらない。令和6年4月からは貸与と購入を選べるようになっている。
📚 国試でよく狙われるところ
福祉用具は「貸与か購入か」の区分だけでなく、支給限度基準額と、給付の対象にならない人の範囲もあわせて問われる。区分は表で、金額と制限は数字ごと覚えよう。
- 特定福祉用具販売の支給限度基準額は年間10万円(毎年4月1日から起算)。
- 要支援1・2および要介護1では、車椅子・特殊寝台・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症老人徘徊感知機器・移動用リフトは原則給付対象外(例外給付あり)。
- 住宅改修(手すりの取付け、段差の解消、扉や便器の取替えなど)の支給限度基準額は20万円。
- 令和6(2024)年4月から、固定用スロープ・歩行器・つえ(単点杖と多点杖)は、貸与と購入のどちらかを利用者が選べる選択制になった。簡易浴槽のように購入しかない品目とは区別する。
| 区分 | 主な品目 |
|---|---|
| 貸与(レンタル) | 車椅子および付属品、特殊寝台および付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト(本体)、自動排泄処理装置 |
| 販売(購入) | 腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分 |
参考: 介護保険法(福祉用具貸与・特定福祉用具販売)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について