第111回 看護師国家試験 午後 問9 解説
📝 問題
世界保健機関〈WHO〉が平成12年(2000年)に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ WHOが2000年に提唱した概念は健康寿命である。
健康寿命は、世界保健機関(WHO〈ダブリューエイチオー〉)が2000年(平成12年)に提唱した概念で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される。 設問の定義文に一致するのは健康寿命である。
紛らわしい3語を分けておく。 平均寿命は0歳の平均余命で、生まれてから亡くなるまでの平均年数を示す。 平均余命は、ある年齢の人が平均してあと何年生きられるかを示す。 健康余命は特定の年齢からの健康な生存期間を指す語だが、設問の定義と2000年WHO提唱という条件に最も合致するのは健康寿命である。
健康日本21では平均寿命と健康寿命の差(不健康な期間)の短縮が目標に掲げられている。
健康日本21とは
国が定める健康づくりの計画。令和6年度から第三次が始まり、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を第一の目標に掲げている。
- 1
健康寿命正解
WHOが2000年に提唱した「日常生活が制限されない期間」である。
- 2
健康余命不正解
健康余命は特定年齢からの健康な生存年数を指し、設問の定義・提唱主体と一致しない。
- 3
平均寿命不正解
平均寿命は0歳の平均余命で、生存期間全体を示す指標。
- 4
平均余命不正解
平均余命はある年齢の人が平均してあと何年生きるかを示す指標。
📚 混同しやすいので注意
寿命の指標は、名前が似ているうえに定義を入れ替えて問われる。「健康寿命=WHO・2000年・日常生活が制限されない期間」の3点セットで覚えよう。 平均寿命と健康寿命の差が「日常生活に制限のある(不健康な)期間」で、この差の短縮が健康日本21の重点目標とされている。
- 健康寿命の延伸と健康格差の縮小は健康日本21(第三次)の第一の基本的方向。
- 平均寿命は生命表から算出される(簡易生命表は毎年、完全生命表は5年ごと)。
- 日本の平均寿命は世界有数に長く、女性のほうが男性より長い。
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| 平均寿命 | 生命表上の0歳の平均余命 |
| 平均余命 | ある年齢の人が今後生きられると期待される平均年数 |
| 健康寿命 | 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間 |
参考: 世界保健機関〈WHO〉/健康日本21
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について