第111回 看護師国家試験 午後 問85 解説

一般基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

放射性同位元素を用いるのはどれか。

✅ 正解

5

💡 解説

✅ 放射性同位元素を用いるのは骨シンチグラフィである

骨シンチグラフィは、放射性同位元素で標識した放射性医薬品(テクネチウム製剤など)を静脈内注射し、骨に集積した放射線をガンマカメラで撮影する核医学検査である。骨転移や骨代謝の亢進部位を全身にわたって評価できる。

他の選択肢は用いるエネルギー源が違う。脳血管造影と頭部CT検査はエックス線(X線)を用いる検査で、放射性同位元素は使わない(造影剤を用いることはある)。膀胱鏡検査は内視鏡で膀胱内を直接観察する検査、腹部超音波検査は超音波を用いる検査で、いずれも放射線・放射性同位元素を用いない。核医学検査(シンチグラフィ・PET)だけが放射性同位元素(RI)を体内に投与する点が重要である。

放射性同位元素とは

放射線を出す性質をもつ物質。体に入れると集まった場所が分かり、体の外から専用のカメラで写せる。

PET〈ペット〉とは

放射性をもたせたブドウ糖を注射し、ブドウ糖を多く使っている場所を画像にする検査。癌の広がりを調べるのに使う。

  • 1

    脳血管造影不正解

    脳血管造影はエックス線を用いる検査で、放射性同位元素は使わない。

  • 2

    膀胱鏡検査不正解

    膀胱鏡検査は内視鏡で膀胱内を直接観察する検査で放射性同位元素を用いない。

  • 3

    頭部CT検査不正解

    頭部CT検査はエックス線を用いる検査で、放射性同位元素は使わない。

  • 4

    腹部超音波検査不正解

    腹部超音波検査は超音波を用いる検査で放射線・放射性同位元素を用いない。

  • 5

    骨シンチグラフィ正解

    骨シンチグラフィは放射性医薬品を投与し骨への集積を撮影する核医学検査である。

📚 混同しやすいので注意

検査は「何を使って画像にするか」を入れ替えて問われる。使うものが違えば、検査前後に必要な説明も変わる。 核医学検査は放射性医薬品を体内に投与する点が他の検査と決定的に違う。投与された薬剤は主に尿中に排泄されるため、検査後は排尿後の手洗いなどを説明する。

  • 骨シンチは骨転移・骨折・骨髄炎など骨代謝が亢進した部位に集積する。
  • PETはブドウ糖代謝の亢進を画像化する検査で、検査前の絶食が必要。
  • MRIは磁場を使うため被曝はないが、体内金属・ペースメーカの確認と磁性体の持ち込み禁止が必須。
検査に用いるエネルギー源
検査用いるもの
単純エックス線・CT・血管造影・マンモグラフィエックス線(体外から照射)
シンチグラフィ・PET放射性同位元素〈RI〉(体内に投与)
MRI強い磁場と電磁波(放射線被曝はない)
超音波(エコー)超音波(放射線被曝はない)
内視鏡可視光による直接観察

出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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