第111回 看護師国家試験 午後 問6 解説
📝 問題
フィンク,S. L. の危機モデルで第2段階はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ フィンクの危機モデルの第2段階は防御的退行である。
フィンクの危機モデルは、突然の障害や喪失に直面した人が危機を乗り越える過程を4段階で示す。 ①衝撃 → ②防御的退行 → ③承認 → ④適応の順で、第2段階は防御的退行である。
第1段階の衝撃は強い不安・混乱、第2段階の防御的退行は現実逃避・否認で自己を守る時期、第3段階の承認で現実に直面し抑うつ・悲嘆が現れ、第4段階の適応で新たな自己像を再構築する。
覚え方は「ショックで身を守り、現実を認め、やがて適応する」と物語にすること。
「承認」は第3段階、「適応」は第4段階であり、順序を問う設問では取り違えに注意する。
危機モデルとは
病気や事故など突然の出来事で心の均衡が崩れた人が、立ち直るまでにたどる過程を段階で示したもの。今どの段階にいるかを見て関わり方を選ぶために使う。
- 1
衝撃不正解
衝撃は第1段階。強い不安と混乱が生じる最初の時期。
- 2
承認不正解
承認は第3段階。現実に直面し悲嘆・抑うつが現れる時期。
- 3
適応不正解
適応は第4段階(最終段階)。現実を受け入れ再建に向かう時期。
- 4
防御的退行正解
防御的退行は第2段階である。否認・現実逃避で自己を守る。
📚 国試でよく狙われるところ
危機モデルは、提唱者と段階名を入れ替えて問われる。誰のモデルか・何段階かを対にして覚えよう。 フィンクのモデルはマズローのニード論を基盤とし、脊髄損傷など突然の身体障害を負った人の適応過程から導かれた。
- アギュララの問題解決モデルでは、出来事の現実的な知覚・適切な社会的支持・適切な対処機制の3つがそろえば危機を回避できるとする。
- キャプランは危機を緊張の高まり→混乱→解決の試み→破綻の4段階で説明した。
- 危機介入では、まず安全の確保と情緒的支援を行い、現実的な問題の明確化と利用できる資源の動員を進める。
| 提唱者 | 段階 |
|---|---|
| フィンク | 衝撃 → 防御的退行 → 承認 → 適応 |
| コーン | ショック → 回復への期待 → 悲嘆 → 防衛 → 適応 |
| キューブラー・ロス(死の受容) | 否認と孤立 → 怒り → 取引 → 抑うつ → 受容 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について