第111回 看護師国家試験 午後 問28 解説
📝 問題
ABO式血液型におけるオモテ検査とウラ検査の結果の表を示す。 オモテ検査(患者血球使用): 抗A血清、抗B血清 / ウラ検査(患者血清使用): A型血球、B型血球 / 血液型 ①: 抗A血清+、抗B血清-、A型血球-、B型血球+ ②: 抗A血清-、抗B血清+、A型血球+、B型血球- ③: 抗A血清-、抗B血清-、A型血球+、B型血球+ ④: 抗A血清+、抗B血清+、A型血球-、B型血球- 表の+は凝集あり、-は凝集なしを示す。 血液型判定の結果がO型となるのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ オモテ検査は両方とも凝集せず、ウラ検査は両方とも凝集する③がO型である。
ABO血液型は2通りの検査を突き合わせて決める。オモテ検査は患者の赤血球に抗A血清・抗B血清をかけ、赤血球にどの抗原があるかをみる。ウラ検査は患者の血清にA型血球・B型血球をまぜ、血清にどの抗体があるかをみる。
O型の赤血球にはA抗原もB抗原もないので、オモテ検査ではどちらも凝集しない。一方、血清には抗A抗体と抗B抗体の両方があるので、ウラ検査ではどちらも凝集する。 この「オモテは全部−、ウラは全部+」に当てはまるのが③である。
オモテとウラは互いに矛盾しないのが正常で、食い違うときは亜型や自己抗体などを考え、判定を保留して精査する。
凝集とは
赤血球が抗体と結びついて塊になること。目に見える塊ができれば陽性(+)と判定する。
- 1
①不正解
①はオモテ抗A(+)・ウラB血球(+)でA型のパターン。
- 2
②不正解
②はオモテ抗B(+)・ウラA血球(+)でB型のパターン。
- 3
③正解
③はオモテ両方(−)・ウラ両方(+)でO型に一致し正しい。
- 4
④不正解
④はオモテ両方(+)・ウラ両方(−)でAB型のパターン。
📚 ここも一緒におさえておこう
オモテ検査とウラ検査が一致しない場合は、亜型・不規則抗体・低ガンマグロブリン血症・自己抗体などを考え、判定を保留して精査する。
- 新生児ではウラ検査が使えない(規則抗体がまだ十分に産生されていないため)。
- Rh(D)陰性の妊婦がRh陽性児を分娩した場合、次子の新生児溶血性疾患を防ぐため抗D免疫グロブリンを投与する。
- 輸血前には血液型検査・不規則抗体スクリーニング・交差適合試験(クロスマッチ)を行う。
- 実施直前に患者氏名・血液型・製剤番号・有効期限を複数名で声に出して確認する。
| 血液型 | 赤血球の抗原 | 血清中の抗体 | オモテ(抗A/抗B) | ウラ(A血球/B血球) |
|---|---|---|---|---|
| A型 | A抗原 | 抗B抗体 | +/− | −/+ |
| B型 | B抗原 | 抗A抗体 | −/+ | +/− |
| O型 | なし | 抗A抗体・抗B抗体 | −/− | +/+ |
| AB型 | A抗原・B抗原 | なし | +/+ | −/− |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について