第111回 看護師国家試験 午後 問26 解説
📝 問題
生体内でタンパク質が分解され、アミノ酸の代謝が進んで生じたアンモニアは肝臓で( )に変換される。 ( )に入るのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ アンモニアは肝臓で尿素に変換される。
タンパク質やアミノ酸が分解されるとアンモニアができる。アンモニアは神経に強く働く毒なので、体にためておけない。
そこで肝臓の尿素回路(オルニチン回路)がアンモニアを毒性の低い尿素に変え、腎臓から尿へ捨てる。 「アミノ酸→アンモニア→肝臓→尿素」と一本の流れで覚える。
紛らわしいのが尿酸で、これはプリン体(核酸)が分解されてできる最終産物であり、アンモニアからできるのではない。亜硝酸・一酸化窒素も窒素を含むが、アンモニア代謝の主な道すじの産物ではない。
プリン体とは
細胞の核をつくる材料(核酸)に含まれる物質。分解されると尿酸になり、たまりすぎると痛風の原因になる。
- 1
尿酸不正解
尿酸はプリン体の最終代謝産物で、アンモニアの変換産物ではない。
- 2
尿素正解
アンモニアは肝臓の尿素回路で尿素に変換され正しい。
- 3
亜硝酸不正解
亜硝酸はアンモニア代謝の主経路の産物ではない。
- 4
一酸化窒素不正解
一酸化窒素は血管拡張などに関わる物質でアンモニア代謝産物ではない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
尿素回路は肝臓にしかない。そのため肝不全では、アンモニアが上昇する一方で尿素窒素(BUN)はむしろ低下することがある。
- 血中アンモニア上昇は肝性脳症の指標。羽ばたき振戦(アステリキシス)・見当識障害から昏睡へ進む。
- 肝性脳症では蛋白質の摂取制限、ラクツロースで腸内のアンモニア産生・吸収を抑え、分岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤を用いる。
- 尿酸はプリン体の最終代謝産物で、上昇すると痛風・尿路結石を起こす。
- クレアチニンは筋肉のクレアチンの代謝産物で、腎機能(糸球体濾過量)の指標となる。
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について