第111回 看護師国家試験 午後 問13 解説
📝 問題
呼吸中枢があるのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 呼吸中枢は脳幹(延髄・橋)にある。
呼吸中枢は脳幹の延髄および橋にあり、血液中の二酸化炭素分圧やpHの変化に応じて呼吸のリズムを調節する。 生命維持に不可欠な呼吸・循環(血管運動)・嚥下・嘔吐などの中枢は、いずれも延髄に集まっている。
他の選択肢の部位は、それぞれ別の働きを担う。間脳(視床・視床下部)は自律神経・内分泌・体温調節の統合、小脳は運動の協調・平衡、大脳は高次機能(思考・随意運動・感覚)を担う。 生命維持に直結する呼吸・循環の中枢は脳幹(延髄)にある、と結びつけて覚える。 国試では「呼吸中枢=延髄(脳幹)」が繰り返し問われる基本事項である。
脳幹は中脳・橋・延髄からなり、呼吸中枢が障害される脳幹梗塞や脳ヘルニアは呼吸停止に直結するため、臨床でも重要である。
延髄とは
脳幹のいちばん下、脊髄へ続く部分。呼吸・心臓・血管の中枢が集まっている。
- 1
間脳不正解
間脳は自律神経・内分泌・体温調節の中枢で、呼吸中枢はない。
- 2
小脳不正解
小脳は運動の協調と平衡を司り、呼吸調節は担わない。
- 3
大脳不正解
大脳は高次機能を司る。随意的な呼吸の調整には関わるが、呼吸中枢ではない。
- 4
脳幹正解
呼吸中枢は脳幹(延髄・橋)にあり正しい。
📚 ここも一緒におさえておこう
延髄には生命維持に不可欠な中枢が集まるため、脳ヘルニアで延髄が圧迫されると呼吸停止に至る。 脳死の判定でも自発呼吸の消失が必須項目となる。
- 脳死判定の項目=深昏睡・瞳孔固定(両側4mm以上)・脳幹反射の消失・平坦脳波・自発呼吸の消失を、6時間以上(6歳未満は24時間以上)あけて2回確認する。
- 呼吸の化学調節では、中枢化学受容器(延髄)はPaCO2・pHに、末梢化学受容器(頸動脈小体・大動脈小体)はPaO2に反応する。
| 部位 | 主な機能 |
|---|---|
| 大脳 | 思考・記憶・言語・随意運動・感覚などの高次機能 |
| 間脳(視床・視床下部) | 感覚の中継、自律神経・内分泌・体温・摂食・飲水の調節 |
| 中脳 | 姿勢反射、対光反射・眼球運動の中枢 |
| 橋 | 呼吸リズムの調節、顔面の感覚・運動 |
| 延髄 | 呼吸中枢・心臓中枢・血管運動中枢、嚥下・嘔吐・咳嗽反射 |
| 小脳 | 運動の協調、平衡の保持、筋緊張の調節 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について