第111回 看護師国家試験 午前 問47 解説
📝 問題
脳血管造影を行う患者の看護について適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 脳血管造影では穿刺部末梢側の動脈拍動を確認する。
脳血管造影は、大腿動脈などを穿刺してカテーテルを脳の血管まで進める検査である。カテーテルの操作や検査後の圧迫止血で動脈が詰まると、その先の血流が悪くなる。 穿刺したところより末梢側の動脈の拍動(足背動脈など)を、検査の前と後に確かめることが大切になる。
大腿動脈から行う検査なので頭部の剃毛は不要で、剃毛そのものも皮膚を傷つけるため前日に一律には行わない。検査中は造影剤の注入で熱感が出るので、声をかけて様子を確かめる。造影剤や鎮静で気分が悪くなることがあるため、検査前は一定時間の絶食とする。
足背動脈とは
足の甲を通る動脈。ここで脈が触れるかどうかで、足先まで血液が届いているかを確かめられる。
- 1
前日に頭部の剃毛を行う。不正解
剃毛は前日にルーチンで行うものではなく、必要時に直前最小限とするのが原則。
- 2
検査中は患者に話しかけない。不正解
検査中は熱感などが生じるため、患者の状態を確認しつつ適宜声かけを行う。
- 3
穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。正解
穿刺部末梢側の動脈拍動を確認し、血流障害・閉塞の有無を観察するのが重要。
- 4
検査 30 分前まで食事摂取が可能である。不正解
造影剤や鎮静に備え通常は絶食とし、30分前まで摂取可能とするのは不適切。
📚 国試でよく狙われるところ
血管造影の看護は、観察する項目を入れ替えて問われる。穿刺部の合併症と造影剤の副作用の2本立てに分けて覚えよう。
- 穿刺部の観察:出血・血腫・疼痛と、末梢の拍動・皮膚色・冷感・しびれ(5Pの観察)。
- 大腿動脈穿刺後は穿刺側下肢を伸展したまま安静を保ち、指示された時間はベッド上で過ごす。
- 造影剤の副作用:悪心・蕁麻疹・血圧低下などのアレルギー反応と、造影剤腎症(腎機能低下例で注意)。
- ビグアナイド系薬(メトホルミン)はヨード造影剤使用時に乳酸アシドーシスのおそれがあり、指示に従って休薬する。
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について