第111回 看護師国家試験 午前 問34 解説
📝 問題
健康を人々の権利として明記したのはどれか。
✅ 正解
1・3
💡 解説
✅ 健康を人々の権利として明記したのはWHO憲章と世界人権宣言である。
この設問は正答が2つある。 世界保健機関(WHO)憲章の前文は「到達しうる最高水準の健康を享受することは、万人の基本的権利の一つである」と述べている。健康の定義が書かれているのも同じ前文で、定義と権利は一続きになっている。 世界人権宣言(1948年)の第25条も、健康と福祉に十分な生活水準を保つ権利をうたっている。
他の選択肢は、健康そのものを人々の権利として掲げたものではない。ジュネーブ宣言は医師の職業倫理を定めた宣言、リスボン宣言は患者の権利についての宣言である。
- 1
世界保健機関〔WHO〕の健康に関する定義正解
WHO憲章前文は健康を万人の基本的権利の一つと明記している。
- 2
ジュネーブ宣言不正解
ジュネーブ宣言は医師の職業倫理を定めた宣言で、健康権を明記したものではない。
- 3
世界人権宣言正解
世界人権宣言第25条は健康を含む生活水準を保持する権利をうたっている。
- 4
リスボン宣言不正解
リスボン宣言は患者の権利に関する宣言で、健康を人々の権利として明記したものではない。
📚 国試でよく狙われるところ
宣言・憲章は、名称と中身を入れ替えて問われる。年号よりも「何を初めて示したか」を名称と対にして覚えよう。
- WHOの健康の定義=身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病や虚弱でないことではない。
- オタワ憲章(1986年)はヘルスプロモーションを「人々が自らの健康をコントロールし改善できるようにするプロセス」と定義した。
- アルマ・アタ宣言(1978年)はプライマリヘルスケアと「すべての人に健康を」を掲げた。
| 名称 | 主題 |
|---|---|
| 世界人権宣言(1948年) | 健康を含む生活水準を保持する権利(第25条) |
| WHO憲章(1948年発効) | 健康の定義と、健康は基本的権利であること |
| ジュネーブ宣言(1948年) | 医師の職業倫理(現代版ヒポクラテスの誓い) |
| ヘルシンキ宣言(1964年) | 人を対象とする医学研究の倫理原則 |
| リスボン宣言(1981年) | 患者の権利(自己決定権・情報を得る権利など) |
参考: 世界保健機関憲章/世界人権宣言
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について