第110回 看護師国家試験 午後 問26 解説
📝 問題
生後から20歳になるまでの器官の発育発達を示した曲線(Scammon〈スカモン〉の発育発達曲線)を図に示す。胸腺の成長を示すのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 胸腺の成長を示すのはリンパ型の急峻な曲線である。
スカモンの発育発達曲線は、身体の各器官の発育を一般型・神経型・リンパ型・生殖型の4型に分類し、20歳時を100%として示したものである。胸腺はリンパ型に属する。
リンパ型は乳幼児期から急速に発育し、学童期〜思春期前(10〜12歳ごろ)に成人の約2倍(約180〜200%)に達したのち、その後低下して成人の水準に戻る。この一度100%を大きく超えて上昇後に下降する特徴的な曲線が胸腺(リンパ型)を示す。
胸腺とは
胸骨の裏側にあるリンパ器官で、免疫を担うT細胞を育てる場所。思春期に最も大きくなり、その後は小さくなっていく。
- 1
①正解
思春期前に約2倍まで急上昇後に低下するリンパ型の曲線が胸腺を示す。
- 2
②不正解
この曲線はリンパ型の特徴(一時的な過剰上昇と低下)を示していない。
- 3
③不正解
胸腺(リンパ型)の発育パターンに一致しない曲線である。
- 4
④不正解
リンパ型の急峻な上昇と低下を示しておらず、胸腺には当たらない。
📚 国試でよく狙われるところ
スカモンの発育発達曲線は、器官がどの型に入るかと、曲線の形の見分けの両方で問われる。4つの型のうち、100%を大きく超えて山をつくるのはリンパ型だけと覚えておこう。
| 型 | 主な器官 | 発育の特徴 |
|---|---|---|
| 一般型 | 身長・体重、呼吸器・消化器・腎、心血管系、筋・骨格 | 乳幼児期と思春期の2回、急速に伸びるS字型 |
| 神経型 | 脳・脊髄、頭囲、視覚器 | 乳幼児期に急速に発育し、6歳ごろで成人の約90%に達する |
| リンパ型 | 胸腺・扁桃・リンパ節 | 学童期から思春期前に成人の約2倍まで達し、その後低下して成人値に戻る |
| 生殖型 | 精巣・卵巣・子宮、前立腺 | 思春期に入って急激に発育する |
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について