第110回 看護師国家試験 午後 問23 解説
📝 問題
成人の持続点滴静脈内注射のために選択される部位で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 持続点滴には前腕内側が最も適している。
成人の持続点滴静脈内注射では、前腕内側(前腕の皮静脈)が最も適した部位である。前腕は血管が比較的まっすぐで固定しやすく、関節をまたがないため体動による点滴漏れや閉塞、患者の不快が少ない。
足背は歩行の妨げや血栓のリスクがあり、鼠径は感染リスクが高く清潔保持が難しい。肘関節付近(肘窩)は曲げ伸ばしのたびに滴下不良や漏れを起こしやすく、持続点滴には不向きである。 持続投与では関節を避けた前腕が第一選択となる。
- 1
足背不正解
足背は歩行を妨げ血栓リスクもあり、持続点滴には適さない。
- 2
鼠径不正解
鼠径は感染リスクが高く清潔保持が難しいため適さない。
- 3
前腕内側正解
前腕内側は関節をまたがず固定しやすく、持続点滴に最も適する。
- 4
肘関節付近不正解
肘関節付近は屈曲で滴下不良や漏れを起こしやすく持続点滴に不向きである。
📚 ここも一緒におさえておこう
点滴は刺す場所を決めて終わりではなく、留置したあと漏れていないかをみるところまでが一続きになっている。 末梢静脈カテーテルの留置部位は、利き手・麻痺側・シャント肢・乳房切除術を受けた側を避けて選ぶ。
- 血管外漏出の徴候=刺入部の腫脹・発赤・疼痛・滴下不良・逆血の消失。疑ったら直ちに注入を中止する。
- 静脈炎は刺入部に沿った発赤・索状の硬結・熱感として現れる。
- 滴下数の計算=(総輸液量mL × 1mL当たりの滴数)÷ 所要時間(分)。成人用ルートは20滴=1mL、小児用(微量用)は60滴=1mL。
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について