第110回 看護師国家試験 午後 問18 解説
📝 問題
自力での摂取が困難な成人患者の食事介助で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 患者に食事内容が見える位置に食器を配置する。
自力摂取が困難な患者の食事介助では、患者に食事内容が見える位置に食器を配置することが適切である。何をどれだけ食べるかを認識できることは食欲や嚥下の準備を促し、患者の主体性を尊重することにもつながる。
嚥下を助けるにはある程度水分やとろみを含む食べ物が適し、水分の少ない食べ物は誤嚥や咀嚼困難を招きやすい。急いで次々口に入れるのは誤嚥の危険がある。 また下顎が上がる(頸部後屈)姿勢は気道が開き誤嚥しやすいため、スプーンは低い位置から操作し軽く頸部前屈位を保つ。
頸部前屈位とは
あごを軽く引いて下を向いた姿勢。のどと気管の間に角度がつき、食べ物が気管に入りにくくなる。
- 1
水分の少ない食べ物を準備する。不正解
水分の少ない食べ物は咀嚼・嚥下しにくく誤嚥のリスクを高める。
- 2
時間をかけずに次々と食物を口に入れる。不正解
次々と口に入れると嚥下が追いつかず誤嚥の危険がある。
- 3
患者に食事内容が見える位置に食器を配置する。正解
食事内容が見える配置は食欲と嚥下の準備を促し主体性も尊重できる。
- 4
患者の下顎が上がるよう高い位置からスプーンを操作する。不正解
下顎が上がると気道が開き誤嚥しやすいため、低い位置から介助する。
📚 国試でよく狙われるところ
食事介助は姿勢の角度がそのまま問われる。どの姿勢でも頸部前屈をセットにして覚えよう。 誤嚥予防の基本は姿勢と食形態。座位が可能なら90度座位・頸部前屈、ベッド上では30度仰臥位+頸部前屈とする。
- 誤嚥しやすいもの=さらさらの水分・パサパサした食品・酸味の強いもの・餅のように粘着性が高いもの。とろみをつけると誤嚥しにくい。
- 介助は患者の健側から行い、一口量は少なめにして、嚥下を確認してから次を口に入れる。
- 食後は30分〜1時間程度は座位を保ち、胃食道逆流による誤嚥を防ぐ。
- 口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防に有効。
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について