第109回 看護師国家試験 午後 問108 解説
📝 問題
次の文を読み106〜108の問いに答えよ。 A さん(30歳、初産婦)は正常分娩で児を出産した。産褥4日。母子ともに出産後の経過は順調である。看護師が、A さんへ退院に向けて育児に関する話をしていたところ「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と相談してきた。看護師が新生児の皮膚を観察したところ、児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。 この時の A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 中毒性紅斑は生理的で自然に消失するため、心配ないと説明する。
新生児中毒性紅斑(新生児紅斑)は、生後2〜3日ごろに顔や体幹に出る紅斑と小さな丘疹で、原因ははっきりしないが病気ではない。 数日で自然に消えるため、薬も処置も要らない。 気にしている母親には、これが生理的変化であることを伝えて安心してもらう。
他の選択肢は、治療が必要な皮膚の病気に対する手当てである。 乾燥させることもガーゼで洗うことも、かえって皮膚を刺激する。 細菌の感染ではないので、抗菌薬の軟膏を医師に相談する必要はない。
- 1
紅斑を乾燥させるよう説明する。不正解
乾燥させる処置は不要で、生理的な紅斑には特別な対応を要しない。
- 2
紅斑をガーゼでよく洗うよう説明する。不正解
ガーゼで洗うのは皮膚刺激となり不適切。中毒性紅斑に洗浄処置は不要。
- 3
自然に消失するため心配はないと説明する。正解
中毒性紅斑は生理的で自然消失するため、心配ないと説明するのが適切。
- 4
抗菌薬の軟膏の処方について医師に相談すると伝える。不正解
感染ではないため抗菌薬軟膏は不要で、医師への処方相談も適切でない。
📚 関連知識
| 所見 | 内容 |
|---|---|
| 中毒性紅斑 | 生後2〜3日ごろに顔・体幹に出る紅斑と小丘疹。数日で自然に消える |
| 稗粒腫(ミリア) | 鼻や頬にみられる白色の小さな丘疹。皮脂の貯留によるもので自然に消える |
| 蒙古斑 | 仙骨部・臀部の青色斑。学童期までに自然に消退する |
| 落屑 | 生後2〜3日ごろから皮膚がむけてくる。保湿以外の処置は不要 |
| 生理的体重減少 | 生後3〜5日に出生体重の5〜10%減少し、7〜10日で出生体重に戻る |
| 生理的黄疸 | 生後2〜3日に出現し4〜5日ごろピーク、7〜10日で消退する |
生後24時間以内に出現する黄疸(早発黄疸)は病的で、精査が必要になる。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について