第109回 看護師国家試験 午後 問107 解説

状況設定母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み106〜108の問いに答えよ。 A さん(30歳、初産婦)は第2度会陰裂傷で会陰縫合術を受けた。産褥2日。A さんから会陰縫合部の疼痛の増強はないが、離開の不安から排便ができないと訴えがあった。看護師は縫合部の異常がないことを確認した。A さんは妊娠中の便秘はなかった。 看護師の対応で優先度が高いのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 縫合部の異常はないため、まず離開の心配がないことを説明して不安を軽減する。

Aさんは縫合部が開くのが怖くて排便を我慢しており、看護師は縫合部に異常がないことをすでに確認している。 排便を妨げているのは便そのものではなく不安なので、まず「いきんでも離開する心配はない」と伝えるのが先になる。

他の選択肢は、便秘そのものへの対策である。 産褥体操も水分摂取も便通を整えるが、我慢している間は効果が出ない。 妊娠中から便秘があったわけではなく、緩下薬の相談は不安を取り除いたあとでも遅くない。

  • 1

    産褥体操を A さんに勧める。不正解

    産褥体操は有用だが、排便を妨げている「離開への不安」への直接的対応ではない。

  • 2

    水分を多く摂るよう A さんに勧める。不正解

    水分摂取は便秘対策として有効だが、原因である不安の解消が優先。

  • 3

    医師に緩下薬の処方について相談する。不正解

    妊娠中の便秘がなく、まず不安への対応が先で緩下薬相談の優先度は低い。

  • 4

    縫合部の離開の心配はないことを A さんに説明する。正解

    排便を我慢する主因は離開への不安のため、異常がないと説明し不安を除くのが最優先。

📚 ここも一緒におさえておこう

産褥期は、腹圧の低下・骨盤底筋の弛緩・会陰創部痛・分娩時の水分喪失・活動量の低下が重なって便秘になりやすい。 会陰縫合部のケアとあわせて覚えよう。

  • 会陰縫合部は排泄のたびに前から後ろへ洗浄し、悪露で汚染したパッドはこまめに交換する
  • 痛みが強い時期は円座やクッションを用い、冷罨法で腫脹と疼痛をやわらげる
  • 会陰裂傷は程度により第1度〜第4度に分類され、第2度は会陰の筋層に達する裂傷
  • 縫合部の発赤・腫脹・熱感や増強する痛み、膿性分泌物は感染徴候で、医師への報告が必要

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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