第109回 看護師国家試験 午前 問58 解説
📝 問題
幼児の心肺蘇生における胸骨圧迫の方法で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 幼児の胸骨圧迫は胸骨中央下部(胸骨の下半分)を圧迫する。
小児(幼児)の心肺蘇生では、胸骨の下半分(胸骨中央下部)を、胸の厚さの約3分の1が沈む深さで圧迫する。圧迫する場所は成人と同じである。
示指と中指の2本指法は主に乳児(1歳未満)に用いる方法で、幼児では片手または両手の手掌基部で行う。圧迫の速さは1分間に60回では足りず、100〜120回のテンポで続ける。人工呼吸と胸骨圧迫の比は1人法で30:2、2人法で15:2が基本で、人工呼吸1回につき圧迫3回という組合せはない。 乳児は指2本、幼児からは手掌基部と、年齢によって手の使い方が変わる点を押さえておく。
- 1
胸骨中央下部を圧迫する。正解
幼児の胸骨圧迫は胸骨の下半分(中央下部)を圧迫する。
- 2
実施者の示指と中指とで行う。不正解
示指と中指の2本指法は主に乳児に用いる方法で、幼児では手掌基部を使う。
- 3
1分間に60回を目安に行う。不正解
圧迫の速さは1分間に60回ではなく100〜120回である。
- 4
1回の人工呼吸につき3回行う。不正解
圧迫と換気の比は30:2(2人法15:2)で、換気1回に圧迫3回ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
小児の蘇生は、成人と違うところだけが問われる。年齢ごとに何が変わり、何が変わらないのかを対にして覚えよう。
- 小児のAEDでは小児用パッド/小児モードを用いる(未就学児が目安)。なければ成人用で代用してよい
- 小児の心停止は呼吸原性(窒息・溺水など)が多く、人工呼吸を組み合わせた蘇生の意義が大きい
| 対象 | 方法 | 深さ | 胸骨圧迫:換気 |
|---|---|---|---|
| 成人 | 両手の手掌基部で胸骨の下半分を圧迫 | 約5cm(6cmを超えない) | 30:2 |
| 小児(1歳〜思春期) | 片手または両手の手掌基部で胸骨の下半分を圧迫 | 胸の厚さの約1/3 | 1人法30:2/2人法15:2 |
| 乳児(1歳未満) | 2本指法(1人)・胸郭包み込み両母指圧迫法(2人) | 胸の厚さの約1/3 | 1人法30:2/2人法15:2 |
圧迫の速さは成人・小児・乳児のいずれも1分間に100〜120回で変わらない。圧迫のたびに胸を完全に元に戻し、中断は10秒以内にとどめる。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について