第109回 看護師国家試験 午前 問51 解説
📝 問題
高齢者の性について正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ セクシュアリティの尊重は高齢者のQOL維持に影響する。
セクシュアリティは性行為にとどまらず、性別役割・パートナーとの親密さ・自尊心などを含む人格の一部であり、高齢期でも尊重されるべきものである。セクシュアリティの尊重は生活の質(QOL〈キューオーエル〉)の維持によい影響を与える。
女性は閉経後にエストロゲンの低下により腟の萎縮・乾燥が進み、性交痛はむしろ起こりやすくなる。男性も加齢で性ホルモン(テストステロン)の分泌が緩やかに低下する。羞恥心が一律に減退するという決めつけも適切ではない。 高齢者の性を否定せず、一人ひとりの尊厳と生活の質の視点から支援する。
- 1
女性の性交痛は起こりにくくなる。不正解
閉経後は腟の萎縮・乾燥により性交痛はむしろ起こりやすくなる。
- 2
男性は性ホルモンの分泌量が保たれる。不正解
男性も加齢とともに性ホルモンの分泌は緩やかに低下する。
- 3
高齢になると異性に対する羞恥心は減退する。不正解
羞恥心が一律に減退するとはいえず、決めつけは不適切。
- 4
セクシュアリティの尊重はQOLの維持に影響する。正解
セクシュアリティの尊重は高齢者のQOL維持に良い影響を与える。
📚 ここも一緒におさえておこう
高齢者の性は、体の変化そのものと、それを支える側の姿勢の両方が問われる。変化と、看護としてどう関わるかを対にして覚えよう。
- 閉経後はエストロゲンの低下により腟粘膜が萎縮・乾燥し、性交痛や萎縮性腟炎が起こりやすい
- 男性は加齢とともにテストステロンが緩やかに低下し、性機能の変化がみられる
- 施設や病院でもプライバシーと個人の尊厳を守る配慮が必要で、高齢者の性を一律に否定しない
- 高齢者にも性感染症のリスクはあり、必要に応じて情報提供を行う
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について