第108回 看護師国家試験 午後 問38 解説
📝 問題
成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 成人への薬剤投与で正しいのは「点眼薬は結膜囊に滴下する」である。
点眼薬は、下眼瞼を軽く引いて下方の結膜囊(下結膜円蓋)に落とすのが正しい。角膜に直接落とすと刺激が強く、反射的に目を閉じたり涙が出たりして薬が流れてしまう。 点眼後は静かに目を閉じてもらい、涙囊部(内眼角)を軽く押さえて、薬が鼻涙管へ流れ出るのを抑える。
他の選択肢の誤りを整理する。成人の筋肉内注射は大殿筋ではなく、坐骨神経を傷つけないよう中殿筋や三角筋に行う。 皮下注射は前腕内側ではなく、上腕外側や腹壁、大腿前面などに行う。 「食間」は食事と食事の間(食後約2時間)を指し、食事中に飲ませるのは誤りである。
結膜囊とは
下まぶたを軽く引いたときにできる、目と下まぶたの間のくぼみ。点眼薬はここに落とす。
- 1
筋肉内注射は大殿筋に行う。不正解
成人の筋肉内注射は坐骨神経損傷を避けるため中殿筋などに行い、大殿筋は不適切である。
- 2
点眼薬は結膜囊に滴下する。正解
点眼薬は下眼瞼を引いて結膜囊に滴下するのが正しく、角膜への直接滴下は避ける。
- 3
皮下注射は前腕内側に行う。不正解
皮下注射は上腕外側や腹壁などに行い、前腕内側は一般的な部位ではない。
- 4
食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。不正解
食間は食事と食事の間(食後約2時間)を指し、食事中の服用は誤りである。
📚 国試でよく狙われるところ
与薬は、部位・角度・タイミングの3つが数値で問われる。数値と手技をセットで覚えよう。
- 点眼は1滴でよい。結膜囊に入る量には限りがあり、多く落としてもあふれる
- 点眼薬を2種類使うときは5分以上あける
- 点眼薬と眼軟膏を併用するときは、点眼が先で軟膏があと
- 注射の刺入角度は、皮内0〜10度(ほぼ水平)・皮下10〜30度・筋肉内45〜90度
- 成人の筋肉内注射は中殿筋や三角筋を用い、坐骨神経を避ける
- 与薬の6R=正しい患者・薬剤・目的・用量・用法(経路)・時間
- 殿部に筋肉内注射をするときは、クラークの点や四分三分法で中殿筋の位置を求める
参考: 系統看護学講座 基礎看護学 与薬
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について