第108回 看護師国家試験 午前 問47 解説
📝 問題
胸腔ドレーン挿入中の患者の看護で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 胸腔ドレーン挿入中は、ドレーンチューブに触れた後に手指衛生を行うことが適切である。
胸腔ドレーンの管理では、標準予防策に沿ってチューブに触れる前後に手指衛生を行い、細菌が管を伝って胸腔へ入る逆行性感染を防ぐことが基本になる。
他の選択肢は、いずれも胸腔ドレーンの管理として誤っている。 ドレーンバッグは排液が胸腔へ戻らないよう挿入部より低い位置に置く。 観察するのは陽圧ではなく、持続的に陰圧が保たれているかである。 ミルキングは閉塞を防ぐために状況に応じて行われ、一律に禁忌ではない。
ミルキングとは
チューブを指やローラーでしごき、中にたまった血液や排液を先へ送る操作。詰まりを防ぐために行う。
- 1
ミルキングは禁忌である。不正解
ミルキングは閉塞予防のため状況に応じて実施され、一律に禁忌ではない。
- 2
持続的に陽圧となっているか観察する。不正解
胸腔ドレナージは持続的に陰圧が保たれているかを観察するもので、陽圧ではない。
- 3
ドレーンチューブに触れた後は手指衛生を行う。正解
チューブに触れた後の手指衛生は、逆行性感染の予防に欠かせない。
- 4
ドレーンバッグは挿入部より高い位置に設置する。不正解
排液の逆流を防ぐためドレーンバッグは挿入部より低い位置に設置するもので、高い位置には置かない。
📚 ここも一緒におさえておこう
胸腔ドレナージは、胸腔にたまった空気や液体を体外へ出し、しぼんだ肺をふくらませ直す処置である。 三連ボトル方式は排液室・水封室・吸引圧調整室からなり、どの部屋で何を観察するかが問われる。
- 呼吸性移動(水封室の水面の上下)が消失したら、閉塞・肺の再膨張・接続外れを疑う。
- エアリーク(気泡)が持続する場合は、気漏の継続や回路の接続不良を考える。
- ドレーンバッグは常に挿入部より低い位置に置き、移動時も倒さない。
- チューブが抜けたときは、直ちに刺入部を滅菌ガーゼなどで覆い、医師に報告する。
- クランプは原則行わない(緊張性気胸を招くため)。
参考: 系統看護学講座 胸腔ドレナージの管理/標準予防策(手指衛生)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について