第108回 看護師国家試験 午前 問36 解説
📝 問題
指鼻指試験で評価する項目はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 指鼻指試験で評価するのは、協調運動をつかさどる小脳の機能である。
指鼻指試験は、自分の鼻先と検者の指を交互に触れてもらい、その動きの正確さとなめらかさをみる検査である。 うまく距離を測れない測定障害や、目標に近づくほど震える企図振戦があれば、小脳性運動失調を疑う。
他の3つは、この検査では分からない。表在反射は皮膚を刺激して起こる反射、深部知覚と複合知覚は感覚の検査であり、いずれも別の方法で調べる。
「協調運動=小脳」と結び付けて覚えよう。
- 1
小脳機能正解
指鼻指試験は協調運動の正確さをみる検査であり、小脳の機能を評価する。
- 2
表在反射不正解
表在反射は皮膚刺激による反射で、腹壁反射などで評価する項目であり本試験の対象ではない。
- 3
深部知覚不正解
深部知覚(位置覚・振動覚)は別の感覚検査で評価するもので、本試験の目的ではない。
- 4
複合知覚不正解
複合知覚(立体覚・二点識別覚など)は大脳皮質性感覚で、本試験では評価しない。
📚 ここも一緒におさえておこう
小脳は、協調運動・平衡・筋緊張の調節を担う。 小脳性運動失調では、動作の速さ・向き・大きさの調節が障害される。
- 小脳障害では、運動失調・平衡障害・断綴性言語(構音障害)・眼振がみられる。
- Romberg(ロンベルグ)徴候陽性(閉眼でふらつきが増強)は、脊髄後索障害など深部感覚障害を示す。
- 深部知覚は位置覚・振動覚、複合知覚は立体覚・二点識別覚などで評価する。
| 検査 | 方法 | 異常所見 |
|---|---|---|
| 指鼻試験・指鼻指試験 | 自分の鼻先と検者の指を交互に触れる | 測定障害、企図振戦 |
| 踵膝試験 | 一方の踵を対側の膝に当て、脛に沿って下ろす | 動きの拙劣、ふらつき |
| 回内回外反復試験 | 前腕の回内・回外を素早く繰り返す | 変換運動障害(アジアドコキネジア) |
| Romberg(ロンベルグ)試験 | 閉脚起立させ、開眼と閉眼で動揺を比べる | 閉眼で著明に増悪=深部感覚障害、閉眼の影響が小さい=小脳性 |
参考: 系統看護学講座 神経系のフィジカルアセスメント/小脳機能検査(指鼻指試験・踵膝試験)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について